看護師の転職面接で「いつから働けるか」と聞かれたらどう答えますか?
病院が看護師の募集をしている時は、さまざまな理由があります。
事前に回答を準備しておかないと、面接時にあわててしまい、先方に失礼な印象を与えたり、適切に答えられなかったりする可能性があります。
この記事を読むと、面接でいつから働けるか聞かれた場合の適切な答え方や、採用者側の意図について知ることができます。
看護師の転職面接で「いつから働けるか」と聞く病院側の理由
病院が看護師の採用を考えている場合は、どのような理由が考えられるか知っておきましょう。
採用側の意図がわかると、質問に答えやすくなります。
入職意欲を確かめたい
採用側は「いつから働けるか」と聞くことで、具体的な日時の返答があれば入職を本気で検討していると確認できます。
返答が曖昧だと「入職を迷っており、本気で転職する意思がない」と判断するでしょう。
病院見学だけのつもりが、そのまま面接となり、質問をしてくるケースもあります。
本気で転職する意思があるのかを確認するために質問してくるため、事前に回答を準備しておきましょう。
新人看護師との調整が必要
新人看護師を毎年採用している病院では、新人へのフォロー体制を整えるために、適切な人員配置が求められます。
新人看護師に教える期間は、中途採用者へのサポートが十分に行き届かない可能性があるため、新人看護師が入職する前や、新人教育が一段落して手が離れたタイミングで、中途採用者を受け入れる場合があるでしょう。
そのため、病院側は、自分たちが希望する時期に合わせて働けるかを確かめたいので、入職可能な時期を質問するのです。
離職者が多く早めに人員確保をしたい
忙しい病棟や、経営面で課題がある病院では、給与や待遇への不満から退職者がでやすい傾向があります。
その上、ボーナスを受け取った後に退職する看護師も多く、ボーナス支給後には人員が不足することもあります。
こうした背景から、病院側は退職者の穴を埋めるため、入職可能な時期を確認し、早めに人員を補充する必要があります。
看護師の現場は人手不足が多いため、人員確保を早めにしたいケースでは、病院側が応募者に働ける時期を確認することが多いのです。
看護師転職の面接で「いつから働けるか」と聞かれた時の良い回答例
面接は緊張して言葉が出てこなかったり、内容に迷いが生じて曖昧な返答をしてしまったりすると、採用担当者に良くない印象を与える可能性があります。
転職面接では、採用側に好印象を与えるための適切な返答を事前に準備しておきましょう。
時期を明確にして伝える
「業務の引き継ぎを行うため、10月1日からの入職を希望しております。」
「すぐに働ける状況のため、内定をいただき次第、即日入職可能です。」
入職日を明確にして伝えると、採用側は就職する意欲を感じて採用に前向きになります。
また、引き継ぎを行う姿勢を示すと、責任感があることも先方に伝わります。
働く意欲があり即戦力となることを伝える
「業務の引き継ぎを行い、できるだけ早く御院で看護に携わりたいと考えております。現在、退職に向けての準備は進めており、引き継ぎの目処もたっておりますので、◯月以降には入職可能です。また、これまでの職場ではACLS委員を担当し、スタッフの教育に携わってまいりました。この経験を活かし、御院でも貢献できるよう尽力いたします。」
引き継ぎを行っている姿勢を示し、すぐにでも働く意欲があることを前向きに先方に伝えると良いでしょう。
また現在取り組んでいる内容を伝え、先方の病院にどう貢献できるかをアピールすると好印象です。
看護師転職の面接で「いつから働けるか」と聞かれた時のNG回答例
「いつから働けるか」と聞かれたら、採用担当者に失礼とならないよう、相手の立場を考えた回答をすることが重要です。
ここでは、良くない例を見ていきましょう。
曖昧な返答をする
「退職手続きは進めていますが、引き継ぎ次第で入職可能な時期が決まります。」
「退職の意思は伝えているので、調整がつき次第、できるだけ早く入職したいと思います。」
時期について明確に答えず、すぐに採用できない人材だとわかれば、人気のある病院だと採用しない可能性があります。
退職が確定していないのに答える
「退職日はまだ決まっていませんが、早めに入職できるようにします。」
「現職が忙しいのですが、退職できたらすぐにでも入職可能です。」
退職日が決まっていない段階で、このように早期の入職が可能だと誤解を招くような返答は避けましょう。
採用担当者にとってスケジュール調整が難しくなるため、信頼性を損ねる可能性があります。
看護師転職の面接で「いつから働けるか」と聞かれたときの注意点
病院側にいつから働けるか聞かれた時は、先方の状況と自身の状況を加味して返答する必要があります。
返答時に注意する点を知っておきましょう。
転職先が看護師採用の待てる期間は3カ月程度
看護師を募集している病院は、早めに人員を確保したいと考えているケースが多いでしょう。
一般的に、内定から入職までの期間は3カ月程度が目安になりますが、病院によっては希望する入職時期を指定されることもあります。
なるべく早い時期で入職可能な旨を伝えることが望ましいですが、場合によっては病院側が3カ月待つのが難しいケースもあります。
その場合は、休みの日にアルバイトとして早めに働き始めることを提案してみると良いでしょう。
現在の勤め先の就業規則をチェックする
法律上、退職は2週間前に伝えれば可能とされていますが、勤め先の就業規則に「退職は1カ月前までに申し出ること」と記載されていれば、就業規則に従わないといけないケースもあります。
退職を考えだしたら、まずは勤め先の就業規則を必ず確認しましょう。
早めに退職の意思を伝えることで、病院全体の人員配置を考える時間を確保でき、上層部や同僚の負担を減らすことにつながります。
1カ月前の申し出でも退職することは可能ですが、引き継ぎの時間が不足するなど、職場に負担がかかり、トラブルの原因になる可能性があります。
そのため、転職活動を始める段階でできるだけ早めに退職に向けた行動をした方が良いでしょう。
転職面接を複数受けている場合は伝え方に注意する
面接時に第二志望であっても「他に第一志望がある」と伝える必要はありません。
他の病院と並行して面接を受けている場合は、可能な限り結果が同じ時期に確認できるよう調整した方が良いでしょう。
また、他の病院へ応募しているか聞かれた場合は、選考が進んでいることは伝えても良いですが、他の病院ではなく、応募している病院への入職希望が強いことをアピールしましょう。
看護師が転職前に進めておくべき退職準備
退職準備を計画的に進めておくと、転職先で働き出した時もスムーズです。
退職先に迷惑をかけずに、退職できるよう準備について知っておきましょう。
仕事の引き継ぎ
退職前であれば、自分に割り当てられている仕事があれば引き継ぎを行う必要があります。
担当患者さんの申し送りや委員会活動など、人によって内容は異なります。
まずは自分が担当している業務を洗い出し、不要だと思う内容があれば削ることも考えましょう。
後任の人が困らないように資料作成をしたり、質問する時間も考えてスケジュールを組む必要があります。
退職日の調整
就業中であれば、部署によって退職時期の対応が異なるため注意が必要です。
部署で退職した人たちが、希望のスケジュール通りに退職できたかを確認しておくと良いでしょう。
希望の退職日を申し出ていても、同時期に退職者が多い場合はずらすように頼まれる場合も。
1〜3月と7〜9月のボーナス支給後は人員が減りやすいため、退職希望日がかなわず、転職時期を延ばしている看護師もいます。
有給休暇の消化
有給休暇の取得率は病院によって大きく違います。
退職前に調整して消化できるようにしてくれるところもあれば、ほとんど有給が使えない病院だったという場合も。
どちらにしても1〜2カ月前に退職を申し出た場合は、有給休暇をとることは難しいこともあるでしょう。
半年以上前に退職について相談し、計画的に退職を調整している場合であれば、徐々に有給休暇を取得しながら退職に向けて調整できる可能性があります。
看護師転職の面接時の回答は事前に準備しておくと安心!相手に良い印象を与えよう
看護師転職の面接は、緊張して返事を準備しておかないと、言葉が出てこないといった状況になるかもしれません。
いつから働けるかは、採用側としては優先度の高い質問なので、事前に回答を用意しておくと良いでしょう。
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