看護師が結婚で転職するのは大変?2年目は早い?職場選び&成功の秘訣を紹介

看護師 転職 結婚

結婚がすでに決まっており、転職を検討しているなかで「結婚で転職って不利になりそう」と心配する看護師の方もいらっしゃるでしょう。

看護師が結婚によって転職するのは、めずらしいことではありません。

また、看護師は慢性的な人手不足であることからも、結婚が転職に不利になるとは考えづらいです。

この記事では、看護師が結婚を機に転職を考える割合や理由結婚による転職を成功させるポイントを解説します。

最後までお読みいただくことで、結婚によってワークライフバランスを見直したい方も、自分の理想とする働き方がイメージできるでしょう。

ぜひ参考にしてください。

看護師の転職理由「結婚」は18.2%

過去に行われた「看護職員確保対策に向けた看護職及び医療機関等の実態調査」によると、看護師の転職理由に「結婚」をあげた看護師は、18.2%でした。

これは「他施設への興味(18.3%)」に続く2番目に多い転職理由であり、結婚による転職が決してめずらしいことではないことを示しています。

まわりに同じ境遇の方がいないと不安になりがちですが、看護師はさまざまな職場で需要が高まっています。

不安を抱えすぎず自分のペースで転職先を検討しましょう。

看護師の転職理由が「結婚」でも不利になる可能性は低い

「結婚でが理由で転職すると不利になるのでは」と心配する方もいますが、過度に不安を感じる必要はありません。

というのも、看護師は慢性的な人手不足であり看護師資格さえ持っていれば採用される可能性が高いためです。

とくに訪問看護ステーションにおいては、需要の高まりから求人数が増えています。

転職を機に病院以外の職場に目を向けてみるのもよいかもしれません。

とはいえ「これから出産を控えている」と判断されて採用を見送られるパターンもあります。

転職先で長く働くためには、結婚につづく出産や育児への職場の理解も大切なポイントです。

妊娠・出産を希望している場合は臆せずはっきりと伝えるとよいでしょう。

看護師2年目・3年目の転職理由に結婚はあり

経験年数2年目・3年目で結婚を機に転職する看護師もいます。

看護師1年目(新卒看護師)であっても結婚を理由に退職した看護師もおり、新卒看護師の退職者のうち7.0%が結婚を機にやめていることが調査でわかっています。

結婚は自分の人生を左右すると言ってもいいほど大切なライフイベントですから、結婚を優先して転職を考えるのは当然です。

先述したように、看護師は人手不足が深刻な職業であるため、経験年数が少なくても採用される確率は高いです。

それでも「伸び盛りに転職するのが不安」という方は転職せずに今の職場で働きつづけるのもよいでしょう。

自分のペースで転職先の目星をつけてみてください。

参考:公益社団法人 日本看護協会 広報部 「2024年3月19日号

看護師の転職に「結婚」がきっかけとなる理由

看護師が結婚を機に転職する理由は、以下のとおりです。

  • 引っ越しが必要だから
  • 元の職場に不満があったから
  • 妊娠・出産したときに不安だから
  • ワークライフバランスを整えたいから

くわしく解説します。

引っ越しが必要だから

結婚をきっかけとした引っ越しは、転職を考えるタイミングの一つです。

結婚を機に、パートナーと同棲するために引っ越す看護師の方もめずらしくありません。

引っ越し先が今の職場より離れてしまうと、通勤に時間がかかり夫婦で過ごせる時間が少なくなるため、転職を検討する傾向にあります。

元の職場に不満があったから

そもそも元の職場に不満がある看護師は、結婚を機に転職することもあります。

職場に不満はあっても、働いていればなかなか意見は言いづらいものです。

また、不満がつのっていざ転職を考えても「同僚に負担がかかるからやめづらい」と思う看護師もおり、やめるタイミングをつかめない方も。

だからこそ「結婚」というライフイベントをきっかけに転職する看護師が多いのです。

妊娠・出産したときに不安だから

妊娠・出産をしたときに、職場がどのように対応するかによって、転職を考えることもあります。

たとえば、同僚が妊娠中に何かしら嫌な思いをしているのを目の当たりにすれば、自身が妊娠したときも同様の扱いを受けるのではと心配になるでしょう。

2022年看護職員の労働実態調査」によると、妊娠時に母性保護としておこなった措置のうち、夜勤・当直の免除をなされたのは約60%、軽減措置は27%でした。

夜勤免除などを見越して人員配置をしていない、あるいはできないことが、夜勤の免除・軽減対応が少ない原因なのではないかと考えられています。

また、マタハラ(マタニティハラスメント)を受けたと答えた看護師も約10%いるのが現状です。

こうした状況を職場で見ているうちに、自分が妊娠・出産するときの不安が強くなり、「結婚」の段階で転職を検討する看護師もいます。

ワークライフバランスを整えたいから

パートナーと一緒に過ごす時間を増やすために、転職を検討する方もいます。

看護師の多くは夜勤のある病院で働いていますが、結婚相手が日中のみの仕事であれば、生活リズムが合わなくなる可能性が高いです。

また、残業が多い場合も帰宅後の夫婦時間が少なくなることで、思い描いていた結婚生活が送れないことも少なくありません

そのため、夜勤のない病院や訪問看護ステーションなどへ転職して、ワークライフバランスを整えるケースもあるでしょう。

看護師が結婚後の転職で重視すべき4つのポイント

看護師が結婚を機に転職を考えるときは、結婚生活をどのように送りたいか看護師としてどのように働きたいかなどによって転職先を見極めましょう

くわしく解説します。

1.自宅から近いか

転職先が自宅から近いと、仕事と家庭のバランスが取りやすくなります

結婚後は、一人のときよりも家事が多くなりがちです。

少しでも自宅と近ければ家事に時間を割けるだけでなく、パートナーと過ごす時間も確保できます。

自宅からの距離がどの程度であれば、家庭とのバランスがとれるかを考えて、転職先を検討しましょう。

2.ワークライフバランスがとれるか

結婚を機に家族との時間を増やしたい、妊娠・出産を希望しているなどの場合は、夜勤のないもしくは少ない職場がよいでしょう。

パートナーが日中のみの仕事だと、夜勤が必須な働き方は夫婦のすれ違いが生まれるきっかけになりがちです。

おすすめな日勤のみの看護師の職場としては、おもに以下があげられます。

  • 病院の外来
  • クリニック
  • 訪問看護ステーション

ただし、訪問看護ステーションではオンコール制度を導入しているところも多いです。

とくに妊娠・出産を希望する方は、妊娠・育児中のオンコール体制についてあらかじめ確認しておくと安心です。

3.出産や育児に理解がある職場環境か

結婚を機に転職するのであれば、妊娠や育児を経験する可能性は大いにあります。

そのため、育休や時短制度が整っている職場であれば、妊娠中の勤務体制や育休後の復帰についても前向きにとらえられるでしょう。

ママナースが多い職場だと理解を得られやすく、妊娠中のつわりや子どもの体調不良などにも柔軟に対応してもらえる可能性が高いです。

クリニックや訪問看護ステーションは、基本的に日中のみの勤務であることから、ママナースが働いている傾向が強いです。

面接や見学時に、妊娠中や出産後の働き方について、前例も含めてたずねてみるとよいでしょう。

4.長期的なキャリアプランを考えられるか

結婚を機に転職を考える看護師にとって、結婚後の生活を見据えた長期的なキャリアプランの構築は欠かせません。

これから家庭を築くなかで、自分のキャリアをどのように成長させていきたいかを考える必要があります。

子どもをのぞむ場合、育休取得後の働き方やキャリア形成に明確なビジョンが立てられるかが重要です。

育児がはじまると子ども中心の生活になり、キャリアアップのための時間を確保できない可能性も考えられます。

こうした状況でも教育制度や資格取得支援制度が整っている職場であれば、育児とキャリアを両立させられるでしょう。

看護師が結婚による転職を成功させるコツ

看護師が結婚による転職を失敗させないためには、以下のコツをおさえましょう。

  • パートナーと話し合う
  • 看護師転職サイトや転職エージェントを活用する

一つずつ解説します。

パートナーと話し合う

自分が希望する働き方とパートナーが思う働き方は異なる可能性があります。

そのため、転職活動をはじめる前に、パートナーと働き方について話してみましょう。

たとえば、自分は「夜勤のある病院で常勤看護師として働きたい」と考えていても、パートナーは「夫婦時間を確保するために日勤のみのパートで働いてほしい」と希望するかもしれません。

こうした意見のすり合わせができていないと転職後に不満や後悔が生じるおそれがあります

どの条件を優先するのか夫婦で重視するポイントを明確にしておくと、転職先を絞りやすくなり、転職活動の方向性がぶれにくくなるでしょう。

看護師転職サイトや転職エージェントを活用する

結婚後の生活に適した職場を見つけるには、看護師向けの転職サイトや転職エージェントを活用するのがおすすめです。

転職サービスでは、自分の希望に合う求人を提案してもらえるだけでなく、転職活動を効率的に進めるためのサービスが充実しています。

たとえば、以下のサービスがあげられます。

  • 内定後の入職手続き代行
  • 面接の調整や施設見学の手配
  • 現職の退職に関する相談・アドバイス
  • 履歴書や職務経歴書の作成・添削サポート
  • 希望条件のヒアリングと、それに基づく求人提案

出産や育児を視野に入れている場合は、育児休暇制度や時短勤務の有無院内保育所の利用なども事前に確認しておきましょう。

転職エージェントはこうした情報を自分に代わって調べてくれるため、負担を減らしつつ必要な情報を集められます。

こうしたサポートを活用しながら、自分と家族にとって最適な転職先を見つけましょう。

看護師の転職は「結婚」きっかけが多い!パートナーと話し合いワークライフバランスのとれる職場に転職しよう

結婚を機に転職する看護師はめずらしくなく、適切な準備をすれば不利になることもほとんどありません。

また、職場選びの際にはパートナーと話し合ったり転職サービスを活用したりすると効率的に転職活動を進められます

結婚を予定している看護師にとって、転職はライフスタイルを整える絶好のチャンスです。

今回紹介したポイントを押さえて、家庭と仕事のバランスを考えながら、理想の働き方を見つけてください。

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