「志望動機や自己PRに何を書けば良いのか分からない」
「転職先を選ぶ基準が決まらない」
このような悩みを抱えていませんか?
そんなときに役立つのが自己分析です。自己分析を通じて自分の価値観や強みを把握することで、応募先の病院に自信を持ってアピールできるようになります。
また、転職先を選ぶ際の軸も明確にすることもできるでしょう。
この記事では、自己分析の必要性や具体的な方法から、説得力のある志望動機・自己PRを作るためのポイントまで解説します。
看護師の転職に自己分析が必要な3つの理由
看護師の転職に自己分析が必要だといえるのには、以下の3つの理由があります。
- 自分に合った職場・求人を探しやすくなる
- 強みが明確になり志望動機や自己PRを考えやすくなる
- 看護師としてのキャリアを考えるきっかけになる
どういうことか、それぞれ詳しくご説明します。
自分に合った職場・求人を探しやすくなる
看護師は病院やクリニックだけでなく、一般企業で企業看護師として勤めることも可能です。
働ける場所や分野が広く、求人の数も非常に多いため「転職の軸」が定まっていないと応募先を絞りきることができません。
自己分析で「転職の軸」を定めると、転職先に求める条件や自分のキャリアプランが明確になり、自分に合った職場・求人を探しやすくなります。
Topic:転職の軸とは
転職の軸とは、転職先を選ぶ際に重視する要素のことです。
例えば「収入を増やしたい」「スキルを活かしたい」「不規則勤務はしたくない」などがあります。
強みが明確になり志望動機や自己PRを考えやすくなる
志望動機や自己PRは、面接や履歴書で必要不可欠な項目です。
しかし「何を書けば良いか分からない」と多くの人が悩むポイントでもあります。
自己分析を通して「看護観・強み・スキル」を整理しておけば、志望先にアピールするべきポイントが明確になり、志望動機や自己PRに書くべき内容を考えやすくなります。
看護師としてのキャリアを考えるきっかけになる
看護師のキャリアは「専門看護師・認定看護師になりたい」「看護教員になりたい」「管理職になりたい」などさまざまです。
自己分析は、幅広い選択肢の中から看護師としてどうなりたいのかを考えるきっかけになります。
また、キャリアプランが明確になれば、目標達成のための行動計画も立てやすくなるでしょう。
自己分析のやり方【3ステップ】
自己分析は、以下の3ステップで行えます。
- 過去の自分を振り返る
- 今の自分を理解する
- 未来の自分を想像する
それぞれの自己分析方法を詳しくご説明します。
STEP1:過去の自分を振り返る
まずは、これまでの経験や気持ちを振り返りましょう。
過去を振り返ることで、自分の強みや価値観を再確認できます。
やりがいを感じた場面とその理由を振り返る
看護師として働いてきた中で、仕事にやりがいを感じた場面を振り返ってみましょう。
やりがいを感じた場面には、自分でも気づいていない得意分野や強みが隠れているかもしれません。
例えば、患者さんとのコミュニケーションにやりがいを感じているなら「信頼関係を築く力」が強みといえるでしょう。
急変対応が成功した場面であれば「冷静な判断」や「迅速な対応」が得意と考えられます。
後輩育成にやりがいを感じたなら「人を育てる力」があるかもしれません。
看護師を目指したきっかけを振り返る
自分がなぜ看護師を目指したのかを振り返ってみましょう。
看護学生時代や幼少期に、どんな看護師に憧れていたのか振り返ってみるのも良いでしょう。
「本当にやりたかった仕事は何か」「大切にしたいと思っていたものは何か」を再確認することで、新しく挑戦したいと思えることが見えてくるかもしれません。
STEP2:今の自分を理解する
次に、今の自分が持っている経験やスキル、強みや弱みを理解しましょう。
今の自分を理解することで、自分に合った転職先や新しい目標を設定できるようになります。
看護師としての経験やスキルをリストアップ
看護師としての経験や持っているスキルをリストアップしましょう。
過去の経験やスキルを整理しておくと、転職先で自分にできることが明確になります。
特に、担当した症例から「どのようなことを考えたか」「何を学んだか」を整理しておくと面接で話すこともできるので、できるだけ詳細に振り返るのがおすすめです。
何を書けば良いか分からない方は、まずは以下の項目を埋めてみましょう。
- 資格
- 勤務先
- 経験分野(病期や診療科など)
- 経験年数(経歴)
- 看護研究
- 症例(どのようなことを考えたか、何を学んだか)
自分の性格や強み・弱みを整理
看護学生時代や新人時代まで振り返り、自分の性格や強み・弱みを整理していきましょう。
何を書いても間違いではないので、思いつく限り書き出していくことが大切です。
一通り書き出したら、その中から看護師として働くうえで関わるものに絞ります。
例えば、患者さんや同僚との関わり方、知識や経験、自分の価値観など、仕事に関わりそうなものをピックアップしましょう。
STEP3:未来の自分を想像する
最後に、転職の目的や転職先に求める条件を確認しておきます。
キャリアプランや希望条件を明確にして、転職先とのミスマッチを防ぎましょう。
転職してどうなりたいのか考える
転職の目的を明確にすることで、キャリアプランが明確になります。
「特定の分野で働きたい」「スキルアップ・キャリアアップしたい」「専門・認定資格を得たい」など、転職する目的を整理しましょう。
やりたいことだけでなく、やりたくないこともリストアップしておくのがポイントです。
「これだけは避けたい」と感じる働き方や環境を考えておくことで、転職先を選ぶ際の基準をはっきりさせられます。
転職先に求める条件に優先順位をつける
最後に、転職先に求める条件を複数あげて順位をつけていきましょう。
収入・勤務時間・業務内容・福利厚生・雇用形態・通勤時間など、希望することを書き出してください。
その中から「絶対に譲れない条件」から「妥協できる条件」の順番に並べ替えます。
すべての条件を満たす職場がない場合、優先度が低い条件から削除していけば良いので、希望に合致する転職先が探しやすくなります。
自己分析の効果を高めるための4つのポイント
自己分析の効果を高めるポイントは4つあります。
それは
- 身近な人の意見も参考にする
- なぜ?を繰り返してこれまでの人生を深掘る
- 自己分析ツールを活用する
- キャリアアドバイザーに相談する
です。
それぞれのポイントについて詳しく説明します。
身近な人の意見も参考にする
一人で自己分析を進めていると、自分では気づけない部分を見逃してしまうことがあります。
自分では当たり前だと思っていることが、他の人から見れば大きな強みだったりします。
客観的な評価を取り入れることで、自分の新しい魅力に気づくことができるので、家族や同僚から自分の性格や強み・弱みについて意見をもらいましょう。
また、他人からもらった意見は自己PRをするときの裏付けにもなるので、自信を持ってアピールできるようになります。
なぜ?を繰り返してこれまでの人生を深掘る
看護師を目指した理由や転職したい理由、自分の長所や看護観について「なぜ?」と問いかけを繰り返して、自分の人生を深掘りしましょう。
例えば
- 「なぜ看護師を目指したのか?」
→「人を助ける仕事がしたかったから。」
→「なぜ人を助けたいと思ったのか?」
→「幼い頃に病気をしたとき、看護師さんの優しさに救われたから。」 - 「なぜ転職したいのか?」
→「もっと専門性を高めたいから。」
→「なぜ専門性を高めたいのか?」
→「より多くの患者さんを支える力を身につけたいから。」
このように理由を掘り下げていくことで、表面的な回答ではなく、自分の経験や価値観に基づいた深みのある志望動機や自己PRを作ることができます。
自己分析ツールを活用する
まずは、手軽に自己分析に取り組みたい方は「自己分析ツール」を活用するのもおすすめ。
看護師向けに開発された自己分析ツールを使うことで、短時間で効率よく自分の特徴や強みを把握できます。
また、客観的な評価を得られるという点も、ツールを利用するメリットです。
ただし、自己分析の結果はいくつかの用意されたパターンに分類されるため、個別性に欠ける場合があります。
そのため、結果はあくまで参考程度にとらえておきましょう。
キャリアアドバイザーに相談する
転職の軸が決まっていない場合は、キャリアアドバイザーに相談するのもおすすめです。
プロの視点で個別性のある評価をしてもらえるので、自分では気づけなかった特徴や適性に気づけることがあります。
また、面接の合否結果に関するフィードバックが受けられるのもメリットです。
具体的な改善点を教えてもらえるので、次の面接に自信を持って挑めるようになります。
転職サイトや転職エージェントなどの転職支援サービスを活用すれば、手軽にキャリアアドバイザーと相談できます。
初めて自己分析する方や、自分に合った職場を探すのが難しいと感じている方は、一人で悩まずプロのサポートを受けましょう!
看護師が自己分析を活かした志望動機や自己PRを作るポイント
転職成功のためには、自己分析した内容をもとに、履歴書や職務経歴書に説得力のある志望動機や自己PRを書くことが大切です。
ここでは、自己分析を活かした志望動機や自己PRを作るポイントを2つご紹介します。
応募先の病院・クリニックを徹底的にリサーチする
病院やクリニックが求めている人物像を把握するためには、徹底的にリサーチする必要があります。
求人情報から得られる基本的な情報だけでなく、病院のホームページなどに掲載されている看護方針や理念も参考にして、志望する病院についての理解を深めておきましょう。
その中から、自分の看護観に合致する部分や共感する部分を見つけ、志望動機に落とし込むことで理解の深さと看護師としての適性をアピールしましょう。
応募先で活かせるスキルや強みをリストアップする
志望先の病院で活かせるスキル・経験・資格など、自分の強みとなるものをリストアップしましょう。
「どんな状況で、どのように活用できそうか」など、具体的な場面を想像しながら考えて書き出すことで、自己PRの内容に説得力や信頼性が生まれます。
また、応募先の病院サイトの「先輩看護師の声」も参考にするのもおすすめです。
実際に働いている看護師のスキルや強みを知ることで、自分の強みとの共通点が発見でき、より説得力のある志望動機や自己PRを作れます。
自己分析が看護師転職を成功させるカギ!自分の理解を深めて理想の働き方を見つけよう
自己分析は、理想の働き方を見つけるための大切な作業です。
転職の軸や自分の強みを再確認して、転職先に響く志望動機や自己PRを作りあげ、転職活動を成功させましょう。
「一人で進めるのは難しい」「効率よく転職活動を進めたい」と感じる方は、転職サイトや転職エージェントなどのサービスを活用してみるのもおすすめ。
プロのサポートを受けながら、自分に合った看護師求人を見つけましょう!