看護師の転職方法には、自分で直接病院やクリニックなどに電話やメールで連絡をとり、応募する直接応募というものがあります。
看護師専門の転職サイトに登録する方法もあり、どちらが良いのか迷いますよね。
この記事では、直接応募のメリットやデメリット、応募する際の流れだけでなく、直接応募がおすすめな人と転職サイトがおすすめな人も紹介します。
看護師が転職で直接応募するメリットとデメリット
直接応募は自分で行うため、それがメリットにもデメリットにもなります。
それぞれを把握し、今のあなたに合わせた方法で転職活動するのがおすすめです。
直接応募のメリット
熱意を伝えやすい
直接応募は、自分の熱意を採用担当者に伝えるチャンスが多いです。
転職先と電話やメールで直接やりとりをするため、「この病院で働きたい」という思いを自分の言葉でアピールできます。
転職サイトを使用すると、面接まで相手側と話をしないという場合も多いため、早めに自分の気持ちを伝えられることが直接応募のメリットの1つです。
採用コストがかからず雇用につながる可能性がある
直接応募は、転職先にとって採用コストを削減できるという利点があります。
通常、病院など医療機関側が転職サイト経由で看護師を雇用した場合、転職サイトに紹介手数料を支払う必要があります。
紹介料は、看護師の年収の約20〜30%とされ、一人当たり約100〜200万円ほどです。
直接応募の場合、その金額を負担する必要がないため、応募者が採用される可能性が高まります。
自分のペースで転職を進められる
自分のペースで転職活動を進められるのも、直接応募のメリットです。
求人に関する情報収集や面談の日程調整などを全て自分で行えるため、急がずにじっくりと転職活動を進められます。
働きながら直接応募で就職活動をする場合は、職場の状況や自分のスケジュールに合わせて無理なく対応できます。
早ければ1週間で転職もできる
直接応募は、選考から採用までのスピードが速いのも特徴です。
相手側に、迅速に対応してもらえた場合、応募してから1週間程度で内定が出た事例もあります。
休職期間などを設けず、スムーズに転職を進めたい時や、すぐに新しい環境で働き始めたい時には魅力的な方法といえそうですね。
直接応募のデメリット
自分でスケジュール管理が必要
直接応募は、面接の日程調整や必要書類の準備など、全てを自分で行わなければなりません。
働きながら転職活動する場合、勤務と並行して進める必要があるため、かなりの負担になるでしょう。
転職の準備でお休みが終わってしまった、ということもありそうです。
忙しい中でも、スケジュール管理が得意な看護師さんには、負担にならないかもしれませんね。
調べられる情報に限りがある
直接応募の場合、求人に関する情報収集も自分で行います。
そのため、希望の条件に合った転職先を見つけるのが、なかなか難しい場合も。
公表されている情報だけでは、職場の詳細な雰囲気や内部の事情を把握しづらいのもデメリットの1つです。
求人票に記載されていない情報を見逃すリスクもあるため、自分が知りたい情報は何かを明らかにし、直接確認できるチャンスがあれば、確認するようにしましょう。
必要書類や面接対策が不十分なことがある
直接応募では、履歴書や職務経歴書の作成、面接対策も全て自分で準備しなければなりません。
そのため、どうしても必要書類や面接対策が不十分になってしまう可能性があります。
たしかに、完璧な書類や面接はありません。
しかし、面接や書類作成は入職時の経験しかないことも多く、不安に感じる人が多いのも事実でしょう。
不慣れな書類作成や面接対策のサポートが受けられない点は、直接応募のデメリットとなります。
看護師転職サイトの特徴
看護師転職サイトの特徴は、転職について幅広いサポートが受けられる点です。
自分1人では見つけにくい求人や内部情報も得られるため、効率的に転職活動が進められます。
転職先を探してくれる
転職サイトに登録すると、担当者が希望条件に合った求人を紹介してくれます。
勤務地や給与、勤務形態など、ある程度自分の中で優先順位を決めておくと、自分の理想の職場に出会いやすくなります。
一方で、求人を紹介してくれるからといって、担当者任せにしてしまうと、ミスマッチが起こりやすいため注意が必要です。
条件がまとまっていない場合は、それも含めて相談するのがおすすめです。
忙しい看護師にとって、時間を節約しながら希望に近い求人を探せるのはありがたいですね。
転職のサポートをしてくれる
転職サイトは、履歴書や職務経歴書、面接対策など採用までサポートしてくれます。
特に初めての転職の場合、分からないことばかりで不安ですよね。
そんな時でも、担当者からアドバイスをもらえたり、一緒に進めてくれたりするため、安心して転職を進められます。
書類の送付や面接日の設定などの対応もお任せできるため、転職活動中も自分の時間を確保しやすいですよ。
担当者からの連絡が多い場合がある
一方で、転職サイトを利用する際に気をつけたいのは、担当者からの連絡が多い場合があることです。
希望条件に合う求人情報が見つかった、複数の求人について問い合わせをしているといった場合に、連絡が来やすくなります。
頻繁な連絡がプレッシャーになる時もありますよね。
連絡が多いなと思った場合は、素直に担当者に伝えましょう。
予定がある場合は、この日は連絡が返せない、この日の何時なら連絡が取れるなど、連絡が取れる時間をあらかじめ伝えておくのも一つです。
看護師が転職で直接応募する際の流れ
直接応募の場合は、情報収集、応募、面談日の調整、面談、合否確認、入職が基本的な流れです。
それぞれのステップをもう少し詳しく説明します。
求人サイトや病院HPで情報収集
看護師向けの求人サイトや病院の公式ホームページをチェックし、募集要項や勤務条件など求人情報を確認しましょう。
自分の希望に合う求人を見つけるためには、情報を幅広く収集することが大切です。
求人先に連絡をとり、採用情報を確認
気になる求人が見つかったら、直接病院や施設に連絡を入れます。
電話やメールで応募の意思を伝え、採用情報の詳細や選考プロセスについて確認します。
直接応募の場合、ここが相手先にとってのあなたの第一印象です。
熱意を伝えつつも丁寧な対応を心がけましょう。
必要書類を作成・送付、面談日の調整
応募に必要な履歴書や職務経歴書を作成し、指定された宛先に送付します。
その後、面談の日程調整を行います。
面談を調整する際は、相手も忙しい中対応してくれているため、必ず連絡が取れる時間を伝えましょう。
万が一、その場で取れなかった場合には、すぐに応募先に電話をかけ直すなどの対応をしましょう。
面談を受けて合否を確認
面談では、これまでの経験や志望動機をしっかり伝えましょう。
相手側からの質問に的確に答えることが重要です。
面談後は、合否の連絡を待ちます。
採用通知が早い場合もあれば、少し時間がかかる場合もあります。
入職日や必要物品の確認
採用が決まったら、入職日や必要な持ち物、入職後の研修スケジュールなどを確認します。
特に、入職後すぐに必要な手続きや準備する物がある場合は、早めに対応しましょう。
看護師の求人に直接応募がおすすめな人
ここまでで、直接応募や転職サイトについて紹介しました。
では、それぞれの特徴を踏まえて、直接応募がおすすめな人、転職サイトがおすすめなのはどのような人か、それぞれみていきましょう。
応募したい病院が決まっている人
もうすでに、特定の病院や施設で働きたいという明確な目標がある場合、直接応募が最適な方法です。
直接応募の特徴は、採用担当者に熱意を伝えやすく、採用コストもかからないため、採用の可能性が高まるからです。
自分が入職したら、どのような場面で相手の力になれるか、相手のメリットになる事柄を冷静に分析しつつ、熱意をもって伝えられると良いですね。
自分のペースで転職を進めたい人
転職活動のスケジュールを自分で管理したい人にも、直接応募がおすすめです。
転職サイトの場合、どうしても転職エージェントと連絡を取り合う必要があります。
直接応募の場合は、忙しい仕事の合間に自分のタイミングで応募や面談の調整ができるため、無理なく転職活動を進められます。
直接応募しか受け付けていない場所で働きたい人
一部の病院や施設では、転職サイトを通じた応募を受け付けていない場合があります。
こうした求人に応募したい時には、直接応募が唯一の方法です。
自分から積極的に応募する行動が合格を勝ち取る第一歩になるため、しっかりと情報収集をして、挑戦してみてください。
看護師向け転職サイトがおすすめな人
看護師向け転職サイトを利用すると、自分が働いている間も転職エージェントが転職活動を進めてくれるため、効率良く理想の転職先に出会える可能性が高まります。
看護師向け転職サイトを利用するのがおすすめな人は、以下のような人です。
いろいろな求人を見たい人
幅広い選択肢の中から自分に合った求人を見つけたい人には、圧倒的な求人数を持つ転職サイトがおすすめです。
自分では見つけにくい非公開求人もあり、自分では見つけられなかった求人や考え付かなかった条件を、キャリアアドバイザーが提示してくれるかもしれません。
ただ、求人情報はたくさんあるため、
- 自分が本当に優先したい条件はなんなのか
- 妥協できるならどこまでできるのか
この2つの視点でまとめておくのをおすすめします。
ここを絞っておくと、迷って決められず、転職できないことを防げますよ。
転職サポートで面接対策をしっかりしておきたい人
履歴書や職務経歴書、面接に不安がある場合、利用したいのが転職サポートです。
看護師専用の担当者がつくため、書類作成や面接対策を一貫してサポートしてくれます。
面接に関しては、これまでの合格者の特徴や、過去に聞かれた質問など、自分ではなかなか得られない情報も教えてもらえるため、転職サービスを使うと転職の成功率を高められます。
転職先の雰囲気など内部の情報も知りたい人
転職サイトの担当者は、病院の内部情報や現場の雰囲気を把握している場合があります。
離職率など自分からは聞きにくい情報も担当者から聞けるため、不安をなるべく小さくしてからの応募が可能です。
求人票だけでは分からないリアルな情報を得られるため、転職後のミスマッチを防げます。
看護師の転職は自分の現状に合わせて、直接応募と看護師転職サイトのいいとこ取りがおすすめ!
看護師の転職方法は、自分のライフスタイルや目指すキャリアに合ったやり方を選ぶことが大切です。
直接応募と転職サイトの両方のメリット・デメリットを理解し、状況に応じて使い分けましょう。
そうすると、あなたにとっての理想の職場に巡り会える可能性が高まります。
ぜひ、自分に最適な方法で、新しい一歩を踏み出してみてください。