寝不足が続くと、集中力の低下だけでなく、吐き気などの体調不良に悩まされることも少なくありません。
実は、ストレスやホルモンの乱れなど、さまざまな要因が重なることで胃腸への負担が大きくなり、吐き気が悪化するケースが多くみられます。
本記事では、寝不足で吐き気がするときに試していただきたい飲み物を5種類紹介します。
コンビニで気軽に購入できるアイテムも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
寝不足で吐き気がするときの飲み物5選
寝不足のとき、胃腸の働きが低下し、水分不足や栄養不足を起こしやすくなります。
ここでは、吐き気を軽減するために取り入れやすい飲み物5選を紹介します。
常温の水
寝不足で吐き気を感じたときは、まずは水分補給を考えることが大切です。
常温の水を少しずつ飲むことで、冷たい刺激を与えずに胃を潤し、吐き気を緩和しやすくなります。
また、一気に大量の水を飲むと胃に負担がかかるため、飲み方としてはこまめに少量ずつ摂るのがポイントです。
寝不足による自律神経の乱れが続いていると、わずかな刺激でも吐き気が増大しやすいので、温度にも注意して水を選びましょう。
コンビニでもペットボトルの水は手軽に手に入るので、外出時にも常温で飲めるものを携帯しておくと安心です。
余裕があれば、こまめにフタを開けて飲む量を調整しながら摂取することで、体への負担をさらに減らせます。
白湯
白湯は、一度沸かしたお湯を冷まして適温にしたものです。
寝不足による吐き気があるとき、温かい白湯なら胃腸を刺激しすぎず、かつリラックス効果も期待できます。
寝不足状態では、自律神経が乱れがちになり、胃酸の分泌や腸の動きが不調になりやすいとされています。
白湯を飲むと体がじんわりと温まり、交感神経を落ち着かせやすくなるため、イライラや吐き気を鎮めるサポートになります。
胃の不快感を和らげるうえでも白湯はベストな選択肢のひとつで、朝起きた直後や就寝前にも取り入れやすいです。
最近では、ペットボトルに入った白湯を売っていたり、ホットドリンク用のカップにお湯を注ぐサービスを行っていたりするコンビニもあるので、一度試してみるとよいでしょう。
牛乳
牛乳は胃の壁を保護する作用があるため、寝不足による吐き気時にも取り入れやすい飲み物の1つです。
牛乳に含まれるタンパク質やカルシウムは、体全体の機能をサポートしながら、胃酸をほどよく中和してくれます。
また、牛乳を飲むときは温めることでリラックス効果が高まるため、吐き気が強いときや就寝前の一杯としておすすめです。
ただし、乳糖不耐症の方や胃が極度に荒れている場合は、牛乳がかえって不快感を増すこともあるので注意しましょう。
市販の紙パックやペットボトル入りの牛乳飲料なら、コンビニで手軽に入手できるので、外出先でも活用できます。
乳酸菌飲料
近年、腸内環境の改善と睡眠の質向上の関係が注目されており、乳酸菌飲料を生活に取り入れる人が増えています。
寝不足で吐き気がするときこそ、乳酸菌飲料によって腸内バランスを整え、胃腸の働きをサポートしてあげると良いでしょう。
乳酸菌飲料に含まれる善玉菌は、悪玉菌の増殖を抑えながら腸内を整え、睡眠トラブルの要因の一つであるストレス軽減にも寄与するとされています。
ストレスホルモンであるコルチゾールが増加すると、胃のむかつきや吐き気を悪化させやすいため、間接的にコルチゾールのバランスを整える可能性がある乳酸菌は、試す価値アリです。
ヨーグルトドリンクや乳酸菌入りのフルーツ飲料など、コンビニでもさまざまな種類の乳酸菌飲料が手に入ります。
甘さ控えめのタイプや糖質オフのものもあるので、自分の体調や好みに合わせて選んでみてください。
甘酒
甘酒は「飲む点滴」として知られるほど栄養価が高く、ビタミンB群やアミノ酸を豊富に含みます。
寝不足時に不足しがちなエネルギー補給を助けるほか、胃にやさしく、吐き気の緩和にも期待できる飲み物です。
特に、米麹から作られたノンアルコールタイプの甘酒であれば、アルコールの刺激がないため、体に負担をかけずに栄養補給ができます。
体調を崩しやすいときや風邪気味のときなど、免疫が低下しやすい時期にも甘酒は相性がよいでしょう。
コンビニで販売されている甘酒は手頃なサイズが多く、出先でも購入できます。
寝不足で吐き気がする理由
寝不足が続くと、ただ単に体がだるいだけでなく、吐き気などの消化器系トラブルを起こしやすくなります。
ここでは、具体的にどのような仕組みで吐き気が発生しやすくなるのかを解説します。
交感神経の高ぶり
寝不足は体にとって大きなストレス要因となり、交感神経が優位に働き続けやすくなります。
交感神経が過度に刺激されているとき、血圧や心拍数が上がり、胃の動きが衰えて吐き気を引き起こす原因になりやすいのです。
また、交感神経が活発になると、消化を助ける副交感神経の働きが抑制され、胃酸が過剰になったり胃内容物がスムーズに排出されにくくなったりします。
このような状態が長引くと胸やけや食欲不振などほかの症状も出やすくなり、気分まで落ち込んでくるでしょう。
もし寝不足が慢性化しているなら、まずは交感神経の過度な高ぶりを鎮める日常生活を心がけるのがおすすめです。
ストレス
仕事や勉強、人間関係など現代社会にはストレスが多く、それが寝不足を誘発する要因ともなります。
睡眠時間が十分に確保できない状態でストレスが溜まると、コルチゾールの濃度が高まりやすく、吐き気や頭痛を引き起こすリスクが上昇します。
とくにホルモンバランスが乱れると、自律神経のコントロールもうまくいかず、イライラや胸やけを伴う場合もあるでしょう。
一定の睡眠時間を維持できないと心が休まることも少なくなり、精神的に追い込まれることでさらにストレスが増加するという悪循環に陥ります。
ストレスを軽減するには、運動やカウンセリングなど複数のアプローチを組み合わせ、心身の負担を適切に緩和することが大切です。
十分な睡眠時間を確保できるようになると、吐き気などの症状も自然と落ち着いてくるケースが多いため、まずは自分の睡眠習慣を見直してみてください。
生活習慣の乱れ
不規則な就寝時間や偏った食事、慢性的な運動不足も寝不足を加速させ、吐き気のリスクを高めます。
例えば、深夜までスマホやパソコンを見ていると体内時計が乱れ、ホルモン分泌も滞りがちになり、自律神経バランスが崩れます。
また、過剰な飲酒や高カロリー食の摂取は胃腸に大きな負担をかけ、寝つきも悪くなる原因となります。
よく「寝る直前の食事は控えたほうがいい」と言われますが、それには消化不良を防ぎ、睡眠の質を高める狙いがあります。
生活リズムを整え、食事や運動、睡眠をバランスよく管理することで、寝不足による吐き気を回避できる可能性があります。
寝不足で吐き気がするときの対処法
もし寝不足による吐き気に悩まされたら、まずは応急的に対処する方法を知っておくことが大切です。
ここでは、短時間でできる解決策を紹介します。
座って休む
吐き気が強いときは横になりたくなるものですが、上半身を少し高くした状態で座る方が胃酸の逆流を防ぎやすくなります。
とくに寝不足で体力が落ちているときは、横になると余計に胃液が上がり、むかつき感が悪化するケースがあります。
そのため、座って軽く背もたれに寄りかかりながら休息をとると、呼吸も整いやすく、気分を落ち着かせるのに効果的です。
もし周囲にクッションや枕があるなら背中と腰をサポートしながら楽な姿勢を作るとよいでしょう。
何も食べられないほどの吐き気でないなら、こまめに水分を取りつつ、無理に動かずしばらく安静にします。
口の中を潤す
吐き気が続いていると、口の中が乾いたり唾液分泌が少なくなったりする場合があります。
寝不足時は交感神経の緊張が強く、唾液の量が減って口腔内が不快になるため、こまめにうがいや水分補給をすることがおすすめです。
吐き気を抑えるには、できるだけ刺激の少ない甘くない飲み物を選びましょう。
飲み物を一気に飲むと胃に負担をかける恐れがあるので、少量ずつ含み込むイメージで時間をかけて摂取します。
もし歯磨きができる状態なら、口の中を清潔に保つと同時に気分転換にもなるため、一度試してみると吐き気が和らぎます。
フリスクやガムなどの清涼感でごまかす手段もありますが、強い刺激で余計に吐き気を誘発することもあるので注意が必要です。
ツボを押してみる
吐き気を軽減するとされるツボとして、「内関(ないかん)」や「足三里(あしさんり)」がよく知られています。
内関は手首の内側にあり、ここを指圧すると胃の不快感を和らげやすいと言われています。
足三里は膝の下付近にあるツボで、消化器全般の機能を整える働きが期待できるため、嘔吐抑制にも役立つ可能性があります。
ツボ押しは強すぎず、心地よいと感じる程度の力加減で続けることが大切です。
寝不足による吐き気は自律神経の乱れが根底にあるため、ツボ刺激によって血流を促しリラックス効果を得ることも重視しましょう。
ただし、強い痛みや気分の悪化を感じる場合は、無理をせずほかの方法を試したほうが安全です。
寝不足による吐き気を予防するには
日常的に吐き気の症状が出るほど寝不足が続いている場合は、根本的な改善が必要です。
ここからは、予防策として重要なポイントを見ていきましょう。
睡眠時間・就寝時間の改善
人によって適切な睡眠時間は異なりますが、一般的には7~8時間ほどが目安と言われています。
一定の時間に寝て一定の時間に起きるという生活リズムを整えることが、寝不足とそれに伴う吐き気を防ぐうえで最も効果的です。
就寝前にはスマートフォンやパソコンの強い光を避け、アロマや軽いストレッチなどリラックスできる時間を作ってみてください。
早めに就寝して早起きを心がけることで、体のリズムが整い自律神経も安定しやすくなります。
普段から明るすぎない照明を使う、寝る直前の激しい運動を控えるなど、小さな工夫で改善につなげていきましょう。
食生活の改善
食生活が乱れると肥満リスクだけでなく、消化器への負担が増し寝付きも悪くなるため、自然と寝不足が進行しやすくなります。
逆流性食道炎を防ぐためにも、高脂肪・高糖質の食事や夜中の暴飲暴食はなるべく控え、胃にやさしい食事を意識することが大切です。
とくに炭水化物や砂糖の過剰摂取は眠気を妨げるだけでなく、胃酸の分泌を促進する場合もあり、結果的に吐き気のリスクを高めることがあります。
バランスの良い食生活とは、タンパク質・脂質・炭水化物を適切に摂り、ビタミンやミネラルも欠かさず取り入れることです。
夕食を寝る直前に大量に食べるのではなく、できれば就寝2~3時間前には食事を済ませるよう心がけましょう。
ストレスから逃れる
ストレスは寝不足を引き起こす大きな要因であり、吐き気をはじめとする各種症状を誘発しやすいと言われています。
趣味や適度な運動でストレスを発散し、カウンセリングや専門機関のサポートを受けることも視野に入れてみましょう。
睡眠に悪影響を与えるストレスは、なかなか解消しきれない場合もあるため、セルフケアと外部のサポートとともにアプローチすることが必要です。
そのほか、入浴やマインドフルネスなどリラクゼーションの方法を取り入れると、自律神経を整え気持ちが落ち着きやすくなります。
あまりに症状が長引く場合は早めに医療機関へ相談し、専門家のアドバイスを得ることも大切です。
寝不足で吐き気が辛いときは飲み物で緩和しよう!コンビニで買えるアイテムも
寝不足によって吐き気を感じるときは、まず水分補給を大切にしながら身体を休めることが基本になります。
常温の水や白湯、乳酸菌飲料、甘酒などはコンビニで手に入りやすく、吐き気を楽にするサポート飲料となり得ますので、一度試してみてください。
飲みやすいタイプを選んで少しずつ飲むことで、刺激を抑えつつ胃腸に優しい補給が可能です。
飲み物とあわせて生活習慣の見直しやストレス管理を意識することで、より根本的な体調改善につなげられるでしょう。