「疲れているのに眠れない」そんな体験がある方も多いのではないでしょうか。
ストレス・生活リズムの乱れ・スマホの使いすぎなど、眠れない原因はさまざまです。
本記事では、眠りを妨げる要因とその対処法を分かりやすく解説。
さらに、睡眠リズムを守るために見直すべき生活習慣についても紹介します。
質の良い睡眠を手に入れるためのヒントをぜひご覧ください。
疲れてるのに眠れないのはなぜ?原因は?
まずは「なぜ眠れないのか?」に焦点を当て、その原因を探りましょう。
ここでは疲れているのに眠れない主な原因について、詳しく解説しますので、自身の生活と照らし合わせてみてください。
自律神経の乱れ
疲れているのに眠れないのは、自律神経の乱れが原因の一つです。
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」のバランスを保つことで睡眠リズムを整えます。
しかし、ストレスや不規則な生活によってバランスが崩れると、睡眠モードに移行しにくくなるのです。
例えば、仕事のプレッシャーや連日の夜更かしなどが交感神経を優位にし、不眠を引き起こしやすくなります。
睡眠障害や不眠症
睡眠障害や不眠症といった病気も原因の一つです。
寝つきが悪い「入眠障害」、夜中に目が覚める「中途覚醒」、眠りが浅い「熟眠障害」などがこれにあたります。
こうした症状はストレスや体内時計の乱れから来ることが多く、日常生活に大きな影響を及ぼしかねません。
不眠が続く場合は、医療機関での診断を検討しましょう。
不眠を放置すると疲労感が蓄積し、心身の健康を害する可能性があります。
現代人特有の生活習
長時間労働やスマホ依存など、現代社会特有の生活習慣も眠りを妨げるでしょう。
特に夜間にスマホのブルーライトを浴びると、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌が抑えられ、体内時計がずれる原因となります。
また、連日の長時間労働やストレスなども身体のバランスを崩し不眠につながります。
これらの習慣を見直すことが、良質な睡眠への第一歩です。
疲れてるのに眠れない時の対処法4選
「疲れているのに眠れない」と感じたら、どうすればよいのでしょうか。
ここでは、日常生活に取り入れやすい対処法を4つご紹介します。
改善策を試して、質の良い睡眠を取り戻しましょう。
生活リズムを整える
生活リズムの乱れは、体内時計を狂わせ睡眠の質を低下させます。
毎日同じ時間に起床し、朝日を浴びることが体内時計をリセットするカギです。
また朝食をしっかり摂ることも、体が活動モードへ切り替えるために大切。
また、休日の長時間睡眠や寝だめも避けるのが好ましいです。
平日と同じ時間に起きることが、体内時計のズレを防ぐことにつながります。
良質な睡眠環境を作る
睡眠環境が整っていないと、疲れていても深い眠りにはつけません。
部屋を暗くし、湿度を40~70%、室温を季節に応じて20~26℃に保つことがいい睡眠を取るためのポイントです。
また、スマホやテレビから出るブルーライトは睡眠ホルモンの分泌を妨げるため、就寝1時間前にはデジタル機器の使用を控えましょう。
就寝時はスマホの通知なども切り、静かな環境を作ることも快適な睡眠には欠かせません。
リラックスを取り入れる
就寝前にリラックスすることで、副交感神経が優位になりスムーズに眠りに入れます。
腹式呼吸や軽いストレッチなどで、体と心の緊張をほぐしましょう。
ラベンダーやカモミールのアロマオイルを焚いたり、温かいハーブティーで体温を適度に上げ、リラックス効果を高めるのもおすすめです。
リラックスの習慣化は不眠の改善だけでなく、心身の健康維持にもつながります。
健康的な食事と適度な運動を習慣にする
栄養バランスが取れた食事と適度な運動は、体内時計の正常化に役立ちます。
軽い運動は体温の調節を助け、眠りを深くする効果があるため、夕方以降にウォーキングやストレッチをするのがおすすめです。
また、トリプトファンを含む食品(牛乳やバナナ)は、睡眠ホルモンの生成を促進させます。
さらに、ビタミンB群を併せて摂取することで、神経の働きを整えストレスを軽減してくれるので夕飯に取り入れてみましょう。
睡眠リズムを乱すNG行動
質の良い睡眠を得るには、日々のちょっとした行動が重要になります。
ここでは、避けるべきNG行動を4つを詳しく解説。
知らず知らずのうちに、睡眠リズムを乱している可能性がないかチェックしてみましょう。
スマホやデジタル機器の使いすぎ
スマホやパソコンから出るブルーライトは、体内時計をコントロールするメラトニンの分泌を抑制し、眠りにつきにくい状態を作り出します。
寝る前に、スマホやパソコンを長時間使うのは避けましょう。
また、SNSや動画視聴は脳を刺激し覚醒させる原因となり、深い睡眠を妨げます。
寝る1時間前にはスマホを置き、読書やリラックスできる時間を過ごすのがおすすめです。
夜間の過度な飲食やカフェイン摂取
就寝前のカフェイン摂取や重い食事は、質のいい睡眠に悪影響です。
覚醒作用があるカフェインは、摂取後4~6時間は効果が持続します。
一方、脂肪分の多い食事や深夜の飲食は、消化器官を活発化させるため、体がリラックスしにくくなります。
夕食は就寝の3時間前までに済ませ、カフェイン飲料は午後以降控えるのが理想的です。
小腹が空いた場合は、軽めのスープやハーブティーを選び、体を落ち着かせることを意識しましょう。
休日の「寝だめ」
平日の睡眠不足を休日に「寝だめ」で補おうとする行動は、体内時計を大きく乱す原因になります。
特に昼過ぎまで寝ると、生活リズムが大幅に崩れ、夜間の入眠がさらに難しくなります。
これを「社会的時差ぼけ」と呼び、週明けの朝に強い不調を感じる原因になることも。
休日もできるだけ平日と同じ時間に起床し、昼寝を取る場合は15~20分程度に留めることで、睡眠のリズムを維持しやすくなります。
寝る前の考えごと
就寝前に考え込むことは、脳を過剰に活性化させ交感神経を優位にします。
その結果、体がリラックスモードに切り替わらず、寝つきが非常に悪くなる原因となるのです。
対策としては、気持ちを紙に書き出して整理したり、リラックスできる音楽や環境を作ったりすることがおすすめ。
また、眠れないときは無理に寝ようとせず、いったん起きて軽い読書や深呼吸をするなど、気持ちを切り替えるのが効果的です。
疲れているのに眠れないと感じたら?医療機関を頼るべきタイミング
疲れているのに眠れない日が続くと、体調やメンタルに悪影響を及ぼします。
ここでは、医療機関を頼るべきタイミングを解説。
専門医に相談すべきかどうか判断するポイントを知りましょう。
日常的な改善策で効果がない場合
睡眠環境を整える・ストレス解消を図る・生活リズムを見直すなどの日常的な改善策で効果を感じない場合は、医療機関を検討するタイミングです。
不眠が長期間続くと、仕事や生活のパフォーマンスが低下し、心身の健康を害するリスクが高まります。
特に、不眠に伴う日中の疲労感や集中力の低下が目立つ場合は、自己対処では限界があるかもしれません。
早めに専門家のアドバイスを受けましょう。
睡眠障害の症状が深刻化している場合
入眠障害や中途覚醒、早朝覚醒が頻繁に起こり日常生活に支障をきたすようであれば、医療機関の受診を検討しましょう。
眠れないことでイライラや不安感が増し、不眠が慢性化している場合は要注意です。
また、睡眠時無呼吸症候群やレストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)などの疾患が疑われる場合も、早期診断と治療が重要。
症状が放置されると、うつ病や高血圧などの二次的な健康問題に発展する可能性があります。
医療機関でできること
医療機関では、問診や睡眠日誌、ポリソムノグラフィー(睡眠検査)などを通じて不眠の原因を特定します。
症状に応じて、生活習慣の指導や認知行動療法(CBT)、薬物療法などの治療法が提供されるケースもあるでしょう。
薬物療法では、睡眠薬のほか体内時計に働きかけるメラトニン受容体作動薬やストレスを和らげる抗不安薬が使用されることがあります。
また、心理的な問題が原因である場合は、カウンセリングを通じて根本的な解決を目指していくのが一般的な治療方法です。
睡眠リズムは崩れやすい!疲れているのに眠れない時は必要なら専門医に相談しよう
疲れているのに眠れない日が続くと、心身のバランスを崩しやすくなります。
睡眠リズムは、ストレスや不規則な生活、体内時計の乱れなどによって簡単に崩れるものです。
日常的な改善策を試しても効果が見られない場合や、症状が深刻化している場合は、迷わず専門医に相談しましょう。
不眠を放置すると生活の質が低下するだけでなく、健康にも影響を及ぼす可能性があります。
適切なサポートを受けながら、健やかな睡眠を取り戻すための一歩を踏み出してください。
健康的な睡眠リズムで、毎日の充実感を高めていきましょう。