病院勤務では夜勤や不規則な勤務により、ワークライフバランスを保つのが難しいかもしれません。
この記事では、看護師の資格を活かせる病院以外のおすすめ職場を紹介します。
美容クリニックや保育園、企業での産業看護師など、さまざまな選択肢を知ることで、あなたのキャリアの可能性が広がるでしょう。
看護師の病院以外にある主な勤務先5選
看護師といえば病院勤務が主流だと思われがちですが、実は病院以外にも多様な選択肢があることをご存知でしょうか。
ここでは、看護師の資格を活かせる病院以外の主な勤務先を5つ紹介します。
美容クリニック
美容クリニックは、看護師の専門知識とスキルを活かせる魅力的な職場の一つ。
主な業務は、電話受付、カウンセリング、注射・施術の補助、アフターケアなどです。
美容クリニックで働く看護師の年収目安は、約500〜600万円程度と比較的高めとなっています。
美容医療に関心があり、患者との密なコミュニケーションを通じて、美容と健康をサポートしたい方にはおすすめの職場です。
保育園・幼稚園
保育園や幼稚園での看護師の主な役割は、乳幼児の健康管理です。
具体的には、園児の体調管理、応急処置、健康診断の補助などを行います。
年収目安は、公立で約480万円、私立で約410万円程度です。
子どもが好きで、その健やかな成長を支えたいという方には、やりがいのある職場だと言えるでしょう。
訪問看護
訪問看護は、医療的なケアが必要な患者の自宅を訪問し、健康チェックや医療処置を行う仕事です。
病院とは異なる環境で、患者に寄り添ったケアを提供できるのが魅力。
訪問看護師の年収目安は、約450~500万円程度となります。
自立した働き方ができ、患者との信頼関係を築きながら在宅医療に貢献できる点が、この職場の大きな特徴です。
産業看護師(一般企業)
産業看護師は、企業で働く社員の健康管理を担当します。
主な業務は、社員の健康診断の実施、健康相談、メンタルヘルスケアなどです。
年収目安は、約450~500万円程度で、福利厚生が充実している企業も多いのが特徴。
予防医療の観点から、社員の健康を守るやりがいのある仕事だと言えるでしょう。
介護施設
高齢化社会の進展に伴い、介護施設での看護師の需要は高まっています。
介護施設での主な業務は、入居者の健康管理や医療行為です。
介護施設で働く看護師の年収目安は男女で異なり、男性が約370万円程度、女性が約340万円程度。
最近では男女間での待遇に差をつけないようにする働きもあります。
高齢者とのコミュニケーションを通じて、その尊厳あるケアを提供できる点が、この職場の魅力と言えます。
それぞれの勤務先の特徴と年収目安
以上、看護師の病院以外の主な勤務先を5つ紹介しました。それぞれの職場には、病院とは異なる特徴とやりがいがあります。
勤務先 | 特徴 | 年収目安 |
---|---|---|
美容クリニック | ・美容医療に関われる ・患者との密なコミュニケーション |
約500~600万円 |
保育園・幼稚園 | ・子供の健康管理 ・健やかな成長を支援 |
公立約480万円 私立約410万円 |
訪問看護 | ・在宅医療に貢献 ・者に寄り添ったケア |
約450~500万円 |
産業看護師 | ・社員の健康管理 予防医療の推進 |
約450~500万円 |
介護施設 | 高齢者の健康管理 尊厳あるケアの提供 |
男性約370万円程度 女性約340万円程度 |
看護師の資格を活かせる職場は多岐にわたります。
自分の興味や価値観に合った職場を選ぶことで、これまでとは違ったキャリアを築けるでしょう。
ただし、転職にあたっては、十分な情報収集と準備が必要です。
看護師の病院以外にある意外な勤務先3選
ここでは、看護師の意外な勤務先として、自衛隊看護師、刑務所看護師、トラベルナースの3つを紹介します。
それぞれの職場の業務内容と特徴について詳しく見ていきましょう。
自衛隊看護師
自衛隊看護師は、自衛隊の医療施設で勤務しながら、平時は隊員の健康管理を行い、有事の際は救護活動に従事します。
自衛隊という特殊な環境で働くため、全国転勤があることが特徴の一つです。
また、自衛隊は福利厚生が充実しているため、安定した働き方ができるのもメリット。
災害派遣など、看護師としてのスキルを発揮できる機会も多くあります。
刑務所看護師
刑務所看護師は、受刑者の健康管理や応急処置を行う仕事です。
国家公務員のため、給与面や福利厚生が安定しています。
刑務所内では、一般の医療機関とは異なる特殊な環境下で看護業務を行うことになります。
また、プライベートの時間を確保しやすいのも大きな魅力です。
トラベルナース
トラベルナースは、全国の医療機関を期間限定で転々としながら働く看護師のことです。
高い給与設定に加え、交通費や家賃の支給があるのが特徴。
さまざまな医療機関で経験を積めるため、スキルアップを目指す看護師にはおすすめの働き方となります。
一方で、短期間で職場が変わるため、人間関係の構築が難しい面もあるでしょう。
看護師の病院以外への転職に伴うメリットやデメリット
看護師の転職先は病院が中心ですが、病院以外にも魅力的なキャリアパスが存在します。
ここでは、看護師の病院以外の転職について、そのメリット・デメリット・転職エージェント活用といったポイントを解説します。
転職のメリット
看護師が病院以外に転職するメリットは、まずワークライフバランスの向上が挙げられます。
病院勤務では、夜勤や不規則な勤務が多いですが、美容クリニックや保育園、一般企業での勤務では、比較的規則正しい勤務時間が期待できます。
また、病院とは異なる環境で働くことで、新たなスキルや知識を獲得できる点もメリットです。
<pたとえば、美容クリニックでは美容医療に関する知識を深められ、保育園では乳幼児の発達段階に応じたケアを学べます。
転職のデメリット
一方で、看護師が病院以外に転職するにはデメリットもあります。
まず挙げられるのが、求人が倍率の低さです。
病院に比べ、病院以外の医療機関や福祉施設の求人数は限られています。
また、病院と比較して給与が減少する可能性もあるでしょう。
特に介護や保育園では、病院ほどの高給与を期待できません。
さらに、医療・看護以外の業務が増える点にも注意が必要です。
美容クリニックであれば接客業務が求められ、保育園の場合は保育士としての業務を行うことになります。
新卒なら一度病院への勤務がおすすめ
新卒の看護師には、まず病院での勤務経験を積むことをおすすめします。
病院勤務では、多様な疾患や症例を経験できるからです。
看護師としてのスキルを確実に習得するためには、最低3年程度の病院勤務が望ましいでしょう。
病院への復帰
病院以外の職場から病院に復帰することは可能ですが、条件面で不利になる可能性があります。
病院側はブランクがある看護師よりも、現役で臨床経験を積んでいる看護師を優先的に採用する傾向にあるからです。
病院復帰を目指す場合は、できるだけブランクを短くすることと、病院で通用するスキルをアピールすることが重要となります。
転職エージェント活用のポイント
看護師の転職では、転職エージェントを活用するのが効果的。
転職エージェントのメリットとしては、まず各医療機関の採用傾向を把握している点です。
また、履歴書の添削や面接対策のサポートも受けられます。
看護師の転職では医療知識だけでなく、人柄や適性も重視されるためプロのアドバイスは心強いでしょう。
さらに、転職エージェントを通せば、一般には公開されていない非公開求人に応募できます。
条件のよい求人を見つけるためにも、転職エージェントを積極的に活用すことがおすすめです。
看護師の病院以外の転職先は意外と多い
看護師にある病院以外の勤務先には、美容クリニック、保育園・幼稚園、訪問看護、産業看護師、介護施設などさまざまな選択肢があります。
それぞれの職場には、病院とは異なる特徴とやりがいがあり、自分の興味や価値観に合った働き方を見つけられるでしょう。
また、自衛隊看護師や刑務所看護師、トラベルナースなど、ユニークな勤務先もあります。
これらの職場には、特殊な環境下で看護師としてのスキルを発揮できる機会に恵まれているでしょう。
ただし、病院以外への転職には、求人倍率の低さや給与の減少、医療・看護以外の業務が増えるといったことがあるので注意が必要です。
転職を検討する際は、経験豊富な転職エージェントに相談し、十分な情報収集と準備を行うことが大切。
また新卒の看護師は、まず病院で勤務経験を積むことがおすすめです。
その後、自分のキャリアプランに合わせて、病院以外の職場への転職を考えてみてはいかがでしょうか。
看護師の皆さんが、やりがいを感じながら働ける環境を見つけられることを願っています。