中途採用の看護師が職場になれるまで、どのくらいの期間が必要なのでしょうか?
この職場に馴染めないと思ったら、また転職を考えた方がいいのか不安になりますよね。
今回は中途採用の看護師が新しい職場になれるまでの期間やお悩みをご紹介します。
中途採用で転職した看護師が職場に慣れるまでの期間は?
看護師に限らずとも、中途採用で新しい職場に入った時は慣れるのに時間がかかるものです。
どんなにアットホームな雰囲気でも、仕事内容やオペレーションの変化に慣れるのに1ヶ月はかかると言われています。
また、看護師は一緒に働く同僚が多く、シフト制であることがほとんどなので、人間関係を築くのには約3ヶ月が必要でしょう。
ただし、職場環境は転職先によって大きく異なります。
どんな職場だとしても、自分から新しい環境に馴染むための努力をすることが大切です。
中途採用の看護師が職場に慣れるまでに悩むこと
中途採用の看護師のほとんどは、職場に慣れるまでに様々なことで悩みます。
慣れてしまえば「最初は大変だったな」と思えますが、その期間は本当に苦労するもの。
ここでは、多くの看護師が転職後に感じる悩みをご紹介します。
前職場との業務フローの違いに戸惑う
同じ看護師という職業なので、転職する前は「新しい職場でも看護師経験が通用する」と思っている人がほとんどでしょう。
しかし、業務フローは病院や施設によってさまざま。
病棟によっては全て覚え直しになるパターンもあるようです。
今までルーティーンとしていたことが覆され、新人のようにメモを取りながら頭に叩き込む日々は想像以上に疲れます。
職業ごとに異なる業務フローは、中途採用の看護師を悩ませるポイントの一つです。
病院独自のルールが分からない
中途採用で入った病院に、いつ誰が作ったかも分からない独自ルールが存在することも。
例えば「新人看護師は早く出勤して掃除や点滴の準備をする」などがこれに当てはまります。
納得できないルールがあっても中途採用の自分が逆らえるわけもなく、モヤモヤを抱えながらも従ってしまうという声を多く耳にします。
空気を読んでやらなければいけない仕事や、納得できなくても慣例に従わなければならないことは、中途採用の看護師を大いに悩ませます。
即戦力としてプレッシャーをかけられる
中途採用で新しい職場に入ると、経験者=即戦力として周りから期待されがちです。
新人のように丁寧には教えてもらえず、色々な業務ができることが前提で進められます。
色々質問したくても「そんなことも分からないの?」と思われそうで気軽に聞けません。
中途採用の看護師は、周りが自分の実力を知らないからこそのプレッシャーに押しつぶされそうになることがあります。
職場の雰囲気に馴染めない
中途採用の看護師は職場の雰囲気が合わず、人間関係で馴染めないと悩むこともあります。
前の職場には同年代がたくさんいたのに、転職後は年上の方々に囲まれるというパターンも。
職場の雰囲気や人間関係は、一緒に働く人たちの年齢層やそれぞれの性格によります。
ピリピリした雰囲気や独自のノリがある職場など、なんとなく苦手だと感じてしまうと馴染めないと感じる原因になります。
同じ境遇の仲間がいない
新卒のときは自分と同じ看護師になりたての新人が他にもいましたが、中途採用だと転職初日から一人で既存のコミュニティに馴染まなければなりません。
自分だけ周りとキャリアも経験も違っているので、それを心細く感じることもあるでしょう。
悩みや愚痴を共有できる人がいないため、辛いことを溜め込んでしまうかもしれません。
同じ境遇の仲間がいないことは、想像していたよりも孤独で中途採用看護師を悩ませます。
中途採用の看護師が職場に慣れるために
職場に馴染めない原因は色々ありますが、いつまでも弱音を吐いているわけにはいきません。
新しい職場に慣れるためには自分からアクションを起こして、一日でも早く転職先の皆さんに受け入れてもらう必要があります。
ここでは中途採用の看護師が職場に慣れるためにすべきことをご紹介します。
今の職場のフローに合わせる
「郷に入れば郷に従え」という言葉がありますが、転職はまさにこれが役に立ちます。
中途採用の看護師はまず新しい職場の業務フローを徹底的に覚えて実践しましょう。
もしも「前職のフローの方が効率いいのに」と感じることがあっても、最初から相手のやり方を否定すると馴染みにくくなります。
まずは教えられたことを素直に吸収し、今の職場の業務フローに慣れる努力をしましょう。
分からないことは周りにすぐ聞く
中途採用の看護師は経験者ということもあり、分からないことを聞きづらい傾向があります。
しかし、分からないことをそのままにしたり知っているフリをしたりすると、どんどん聞きづらくなるどころか、いずれ重大なミスを引き起こす可能性もあります。
疑問に思ったことは少しでも早く解決するのが、仕事に慣れるための極意です。
できればその日の勤務時間中に質問して、サクッと解決してしまいましょう。
振り返り&真摯に取り組む姿勢を大切に
どんなに経験を積んだ看護師でも、職場が変われば新しく覚えることがたくさん出てきます。
教えてもらったことはしっかり振り返りをして、なるべく早く吸収しましょう。
また、メモを取り教わったことをすぐ実践するなど、真摯に取り組む姿勢も大切です。
指導してくださった方にはきちんと感謝を伝え、また教えてもらえるようにします。
周りの人から「頑張っている」と思われると、信頼関係を築いて馴染みやすくなりますよ。
礼儀に気を付ける
転職すると今までの地位やステータスは一度フラットな状態に戻ります。
前の職場で役職が付いてたとか、看護に携わっている歴が自分の方が長いとか、そういった条件は考えないようにして周りに馴染む努力をしましょう。
例えば、相手が年下だとしてもその病院については自分よりも詳しいはず。
何かと教えてもらうことがあるはずなので、礼儀には十分気をつけましょう。
プライドを優先して上下関係を示そうとせず、誰に対しても礼儀正しく接するべきです。
積極的にコミュニケーションをとる
仕事中や休憩中に周りと積極的にコミュニケーションを取ると早く馴染めます。
まずは顔と名前を覚えてもらえるよう、初めて会う人には自分から挨拶しに行きましょう。
優しそうな人を見つけたら、話しかけてみて色々と教えてもらってもいいですね。
困った時に頼れる人ができるだけで、新しい生活もグッと負担が減るはずです。
慣れるまでに転職を考えるべき看護師の職場環境は?
新しい職場に馴染む方法をご紹介しましたが、早めに離れるべき黄色信号の職場もあります。
努力しても馴染めないときは、あなたではなく職場に問題がある可能性も。
この特徴に当てはまったら転職先が良くなかったかもしれません。
悪い環境に慣れてしまう前に、再度転職を考えることもおすすめです。
教育担当がおらず放置状態に
中途採用だと「教えなくても何でもできる」と思われ、教育担当がつかない職場もあります。
何をすれば良いのか分からず、誰に聞けばいいかも分からない中で放置状態になることも。
即戦力を求める忙しい職場だとしても、最低限の情報共有や指導担当者は必要です。
それがないということは中途採用の看護師を迎える準備ができていないばかりか、以前に何人も採用してすぐ辞めている可能性もあります。
教育コストを考えず即戦力を求める職場はブラックな傾向があるので転職を検討しましょう。
いじめ・ハラスメントがある
中途採用の看護師が人間関係で悩む原因に、いじめやハラスメントの横行があります。
学歴や年収、仕事ができるかなど理由はさまざまですが、人を傷つけることでストレスを発散する厄介な人に出会ってしまうこともあるでしょう。
また、自分がターゲットにならずとも、他の人が無視されたり嫌がらせを受けたりするのを目撃すると、もうその職場にはいたくなくなりますよね。
いじめられないように気を遣うことや、同調圧力によっていじめに加担させられることは、精神的にも良くないので転職していいでしょう。
募集要項と現実が大きく異なる
そもそも転職を決めた募集要項と、実際の条件や業務内容が大きく異なる場合があります。
収入面が魅力的で転職したのに色々な理由を付けて提示金額を下げられたり、残業が少ないと書いてあったのに実際はサービス残業させられたりと、もはや詐欺だと言いたくなることも。
そういう職場ほどアットホームな雰囲気や仕事のやりがいをアピールして辞めさせないようにしてきますが、募集要項に書かれている条件は職場選びをする中でとても重要な部分です。
こちらにも生活があるので、話がちがうことをハッキリ伝えて、改善されない場合は転職してもいいでしょう。
入れ替わりが激しく中堅層の看護師が少ない
常に中途採用の看護師を募集している職場は、採用した人が長続きせずにすぐに辞めてしまうのかもしれません。
ベテランと新人ばかりで中堅層が欠けていると、キャリアプランが描きづらいですよね。
中堅が少ない職場は仕事を教えてくれる教育係が不在だったり、即戦力として中堅レベルの仕事を任されたりと、中途採用の看護師にとって悩みの種になることがあります。
この職場では長く働けないと思ったら、再び転職活動をするのも選択肢の一つです。
中途採用の看護師転職をスムーズに進めるコツ
もし転職先が合わないと感じるなら、退職してまた転職活動をするのも一つの方法です。
今回の失敗の経験を活かして、次は入ってから後悔しない職場選びをしたいところ。
ここでは入社後にギャップのない理想の職場を見つけるために、おすすめの転職活動の仕方についてご紹介します。
気になる求人の情報収集は徹底的に
求人情報を見ていく中で、実際の業務がイメージしづらいこともあるでしょう。
求人には転職に必要な条件と簡単な職場紹介しか書いていないため、入社後にギャップを感じてしまう可能性があります。
後で「こんなはずじゃなかった!」とならないためにも、複数の転職サイトで口コミを調べてみたり、病院のホームページを参考にしたりしてイメージを膨らませましょう。
働きたい病院に職場見学に行く
もっとリアルな現場の雰囲気を知りたい方は、事前に職場見学に行く方法もあります。
看護師であれば、自分で電話やメールをしてアポイントを取ることができます。
また、転職エージェントを活用すれば担当者が職場見学を取り次いでくれるかもしれません。
当日は最寄駅からのアクセスや設備環境、スタッフ同士のやりとりや雰囲気、患者さんを取り巻く環境などをじっくり見学することができます。
希望条件は明確に
後で「やっぱり希望と違う」と思わないために、譲れない条件は明確にしておきましょう。
自分の希望条件がクリアになることで、転職サイトでも求人を絞り込みやすくなります。
また、求人に自分が希望する条件についての記載がない場合は問い合わせることも可能です。
応募する前に条件が揃っていることを確認できれば、安心して面接に臨めます。
自分の希望を明確にできれば、転職でのミスマッチのリスクを減らすことができるでしょう。
看護師専門転職サイト・エージェントを活用する
看護の業界で転職を考えているなら、看護師専門転職サイトやエージェントもおすすめ。
看護師専門転職サイトには、中途採用の看護師に必要な情報がたくさん掲載されています。
また、転職エージェントを活用すれば第三者からアドバイスをもらうこともできて安心です。
ちょっとした疑問や不安も気軽に話せるので、次こそ転職を成功させたいという人は転職のプロに相談してみるのもおすすめの方法ですよ。
中途採用の看護師が職場に慣れない場合、転職を考えることも前向きなキャリアの選択肢
中途採用で入った職場に馴染めないと感じたら、より良い職場を探すのもいい方法です。
もちろん慣れるための努力はしますが、それでもどうしてもということは多々あります。
転職は何回までと決められているわけではないので、前向きなキャリアの選択だと思います。
職場に慣れないと「もしかして転職に失敗した?」と不安になりますが、自分の譲れない条件や希望の職場像が見えてきたという点では成功と言えるかもしれません。
未来の自分が最高の職場を見つけて笑っていられるように、最善を尽くしてくださいね。
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