「『最後に何か質問はありますか?』と聞かれても、うまく答えられないのではないか」
看護師の就職面接で気まずい沈黙が流れてしまうかもしれないと、不安に感じている看護師もいらっしゃるでしょう。
このような事態を防ぐには、逆質問のコツを押さえておくことが大切です。
この記事では、看護師面接で採用担当者に好印象を与える逆質問の例文や、避けるべき質問、面接を成功に導くポイントを解説します。
看護師の面接で、面接官に好印象を与えたいと考える看護師は、ぜひ参考にしてください。
看護師の面接における逆質問は印象アップのチャンス
看護師の面接では、終盤に「最後に何か質問はありますか?」と逆質問の機会が設けられることが多いです。
逆質問の場面は、単に疑問を解消するだけでなく、以下のようなアピールにつながります。
- 職場への興味・関心の高さどれだけ職場に興味を持っているか
- 面接に向けた準備の丁寧さ
「とくにありません」と答えてしまうと、意欲が低いと受け取られる可能性があるため、逆質問にふさわしい質問を準備しておくことが大切です。
ただし、どんな質問でもよいわけではありません。
面接官に好印象を与えるためには、質問内容を事前に考えておくこと、そして効果的な聞き方のコツをおさえておくことが大切です。
看護師の面接で使える逆質問の具体例|業界・場所別に解説
看護師面接での逆質問の機会は、ただの質問タイムではなく、内容しだいでは意欲や理解度をアピールできるチャンスです。
ここでは、以下の分野で活用できる逆質問の事例を解説します。
- 美容クリニック
- 訪問看護
- 一般病院・クリニック
紹介する例を参考に、就職先・転職先に合わせて質問を準備しましょう。
美容クリニックの面接で使える逆質問
美容看護師の面接では、施術経験やキャリアアップに関する質問が有効です。
たとえば、次のような質問が積極的な姿勢やスキルアップへの意欲を伝えられます。
- 「前職で〇〇の施術経験がありますが、こちらでも活かせる機会はありますか?」
- 「キャリアアップのための勉強会や外部研修の参加機会はありますか?」
美容クリニックは施術内容やターゲット層、教育体制がクリニックによって異なります。
事前にリサーチした内容をもとに質問すると、面接官に好印象を与えられるでしょう。
なお「クリニックのおすすめサービスは?」といった、ホームページで調べられる質問はリサーチ不足ととらえられる可能性があるため、避けたほうがよいです。
サービスに関して質問したい場合は、内容を深掘りしたものを準備しておくことをおすすめします。
訪問看護で使える逆質問
訪問看護の面接では、業務内容やサポート体制に関する質問がポイントです。
たとえば、以下のような質問が有効です。
- 「1日の訪問件数や移動範囲について教えていただけますか?」
- 「訪問時に困ったことがあった場合のサポート体制はどのようになっていますか?」
- 「オンコール対応で実際に出動する頻度はどのくらいですか?」
訪問看護は一人で対応する場面が多いため、働き方やサポート環境について具体的に質問することで、しっかり準備している姿勢をアピールできます。
一般病院・クリニックで使える逆質問
病院やクリニックの面接では、職場環境や働き方についての質問が効果的です。
- 「働いている看護師の平均勤続年数や年齢層を教えていただけますか?」
- 「1日のスケジュールや業務内容についてくわしく教えていただけますか?」
- 「看護ケア以外の業務(事務作業、受付業務など)があれば教えてください」
- 「新しいスタッフが職場に馴染むために工夫されていることはありますか?」
こうした質問をすることで、職場環境をより具体的にイメージできるようになり、ミスマッチの防止にもつながります。
看護師の面接でNGな逆質問
看護師の面接では逆質問が重要ですが、どんな質問でもよいわけではありません。
ここでは、逆質問で避けるべき内容について解説します。
調べればわかること・説明済みの内容
面接前に調べておけばわかる情報を、逆質問で聞くのは避けましょう。
たとえば、病院のホームページに載っている内容や、面接中にすでに説明されたことをくり返し質問すると、評価が下がるおそれがあります。
事前に準備しておくことはもちろん大切ですが、面接中も面接官の話す内容に耳を傾け、重複しないように注意しましょう。
自分の権利や条件ばかりを強調する内容
「給料はいくらですか?」や「残業は絶対にありませんか?」といった、待遇面ばかりに焦点を当てた質問は控えましょう。
もし給与や働き方について気になる場合は「みなさんは通常何時ごろに退勤されていますか?」というように、質問の仕方を工夫することが大切です。
ネガティブな印象を与える質問
「人間関係は悪くないですか?」や「辞める人は多いですか?」など、職場の不安要素を強調する質問はNGです。
面接官にネガティブな印象を与えるだけでなく、自分が不安定な状況を前提に働こうとしていると捉えられかねません。
職場の雰囲気や人間関係について気になる場合は「職場のチームワークについて教えていただけますか?」といったポジティブな観点で質問をするようにしましょう。
看護師面接の逆質問で好印象を与える3つのポイント
看護師が逆質問で面接官に好印象を与えるポイントは、以下のとおりです。
- ポジティブな姿勢で質問する
- あらかじめ5つほど質問を準備しておく
- 面接のやりとりを受けて柔軟に追加質問をする
1つずつ解説します。
1.ポジティブな姿勢で質問する
逆質問の際は「入職準備として〇〇を学んでいるのですが、ほかに勉強すべきことはありますか?」といった、前向きな姿勢や成長意欲を伝える質問が効果的です。
就職・転職活動において自分の成長意欲やスキルアップを示す機会となり、面接官に好印象を与えられます。
2.あらかじめ5つほど質問を準備しておく
逆質問の準備が1つか2つ程度だと、面接中にすべて説明されてしまうことがあるため、5つ程度の質問を用意しておくと安心です。
質問内容は、職場の雰囲気や看護業務の進め方、研修体制、昇進機会など、さまざまな視点から準備するとよいでしょう。
十分に準備された質問は、就職における真剣さと積極性を印象づけることができ、面接官によい印象を与えます。
3.面接のやりとりを受けて柔軟に追加質問をする
面接官の説明を受けて新たな疑問が浮かんだ場合、その場で追加質問をすることで、柔軟性や理解力をアピールできます。
臨機応変な対応は、積極性や能力を見せることができ、面接官に好印象を与えるチャンスです。
看護師面接で逆質問をクリアするための準備
逆質問の時間は、面接のなかでも自分をアピールできる貴重な機会です。
質問内容の準備と合わせて、事前の情報収集や面接対策をしておくと、より好印象を与える可能性を高めます。
ここでは、逆質問をクリアするための事前準備について、具体的なポイントを解説します。
質問リストをメモしておく
事前に逆質問の内容をメモしておくと、面接の際に焦らずに質問できます。
面接前にリストを確認し、どのタイミングで質問するかを考えておくと安心です。
準備が整っていることが面接官にも伝わり、好印象を与えます。
応募先の情報収集を徹底する
応募先のホームページやパンフレットを調べ、特徴や強みを把握しておきましょう。
情報収集をもとにした質問は説得力があり、面接官に「この職場で働きたい」という思いの強さをアピールできます。
自分の希望やゆずれない条件を整理する
面接で逆質問をする際には、給与面や勤務時間など、自分の希望やゆずれない条件を整理しておくことが大切です。
これをもとに質問を用意すれば、転職先が自分に合っているかどうか確認でき、無駄なミスマッチを防げます。
求人サイトや転職エージェントで面接対策をおこなう
求人サイトや転職エージェントを利用すると、実践的な面接対策ができます。
模擬面接を通じて担当者からフィードバックを受けることで、自分の強みの伝え方や、質問内容への対応方法が明確になり、逆質問以外での準備も整う点がメリットです。
逆質問の対策をしたい看護師にはもちろん、面接が苦手、実際の流れを知っておきたい看護師などにも、看護師専門の求人サイトや転職エージェントの活用がおすすめです。
看護師面接の逆質問に関するよくある質問
看護師面接の逆質問について、よくある質問にお答えします。
少しでも不安を少なく面接にのぞみたい看護師は、ぜひ参考にしてください。
看護師の面接で「落ちるフラグ」とは?どんなサインに注意すべきですか?
看護師の面接で「落ちるフラグ」とは、以下のような状況を言うようです。
- 面接官の反応が薄い
- 逆質問の時間が極端に短い
- 業務や職場の説明が少ない
しかし、すべてのケースであてはまるわけではありません。
たとえば「逆質問はできなかったが、ほかの要素で評価されて採用になった」という場合も。
それでも、逆質問の準備をしておくことで、採用の可能性を高められます。
面接中に気になることがあれば、柔軟に質問できるよう心がけましょう。
看護師面接の「最後に一言」と言われたらどうしたらいいですか?
逆質問の時間も終わって「最後に一言どうぞ」と言われたら、感謝の気持ちと働く意欲を簡潔に伝えましょう。
たとえば「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。御院で働くことを強く希望しております。どうぞよろしくお願いいたします」など、シンプルに伝えることで、前向きな印象を与えられます。
新卒看護師の面接で逆質問として聞くべき内容はどんなことがいいですか?
新卒看護師の場合、教育体制やサポート体制に関する以下のような質問が好印象を与えます。
- 「新人看護師への教育体制について教えてください」
- 「配属先はどのように決まりますか?」
- 「先輩方が新人時代に苦労したことは何ですか?」
成長をサポートしてくれる環境について質問することがのぞましいです。
中途看護師の面接でよく聞かれる質問は何ですか?
中途看護師の面接では、これまでのキャリアや志望動機について問われることが多い傾向です。
たとえば、以下のような質問があげられます。
- 「前職での経験をどのように活かせると思いますか?」
- 「当院を志望した理由は何ですか?」
- 「ブランク期間中はどのように過ごしていましたか?」
自分の経験をどのように役立てられるかを意識して準備しておきましょう。
看護師面接の逆質問は好印象を残す武器!ポイントをおさえて面接をクリアしよう!
逆質問は、ただの質問タイムではなく、自分の成長意欲や前向きな姿勢を伝えられる絶好のチャンスです。
事前に質問を準備し、柔軟に対応できるよう備えておくことで、より好印象を与えられます。
ポイントをおさえて逆質問を準備し、自信をもって面接を乗り越えましょう。