のんびり働きたい看護師におすすめ!職場の特徴や診療科&転職成功のコツを解説

看護師 のんびり働きたい

「病棟勤務に疲れてしまった、もっとのんびり働きたい。」

「看護師資格はあるけど現場経験はない、どこか良い職場はないかな?」

このように考えている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、のんびり働きたい方に向けておすすめの職場の特徴や診療科をご紹介します。

また、転職成功のコツまで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

のんびり働きたい看護師に向いている職場の5つの特徴

「のんびり働きたい」と思っていても、多くの職場は看護師不足でバタバタしているのが現実

だからこそ、のんびり働くためには、職場選びが最重要といっても過言ではありません。

ここでは、のんびり働きたい方向きの職場の特徴を5つご紹介します。

夜勤・オンコールがない

夜勤やオンコールがあると、どうしても生活リズムが乱れがちになります。

特に年齢を重ねてくると、生活リズムの乱れだけでなく、夜勤明けの疲労の抜けにくさも目立ってくるものです。

その点、夜勤やオンコールのない職場は身体への負担が少なく、体調管理もしやすいのが魅力。

また、夜間や休日は時間を自由に使えるので育児や副業とも両立しやすくなります

残業が少ない

看護の現場では、定時前に出勤して情報収集をするのが当たり前。

終業時間を過ぎても記録や業務の残りでなかなか帰れないのも日常茶飯事です。

「疲れすぎて、帰宅後は入浴・食事・睡眠と最低限のことしかできなかった」という経験がある人も多いのではないでしょうか。

その点、残業が少ない職場では、終業後にしっかりと自分の時間を確保できるため、ワークライフバランスが整いやすくなります。

患者の重症度が低い・命に関わる場面が少ない

重症度の高い患者さんが多いと、必然的に急変や緊急処置の対応も多くなるため、どうしても余裕がなくなってしまいます。

一方、軽症の患者さんが多い診療科や施設は、緊急対応など患者さんの命に関わる場面が少ないです。

そのため精神的なプレッシャーが小さく、心と時間にゆとりを持って患者さんと向き合えます。

看護師の人数に余裕がある

人手不足の職場では、看護師1人当たりの業務負担が大きくなりがちです。

そんな状況で緊急対応が重なると、自分の仕事が全く進まないこともしばしば。

一方、看護師の人数に余裕がある職場では、1人当たりの負担が分散され、余裕を持って看護ケアにあたれます。

また、緊急対応で自分のタスクをこなせなくても、他のメンバーがカバーしてくれるため安心して働けるでしょう。

ルーチンワークが多い

日々の業務に大きな変化がなく、決まった流れで動ける職場は、慣れてしまえばとても働きやすいのが特徴。

病棟のように、「日々変化する患者さんの状態に合わせてその都度最適なケアを考える」といった複雑なタスクは発生しません。

また、業務を1度覚えてしまえば疾患や看護ケアの知識をじっくり深める時間が取れるのもメリットです。

のんびり働きたい看護師におすすめの「診療科」

診療科によって、「患者の重症度」「介護負担の大きさ」「時間管理のシビアさ」などは大きく変わります。

ここでは、のんびり働きたい看護師におすすめの診療科と、その業務内容をご紹介します。

眼科

眼科は、視力検査や眼圧測定などの検査業務、点眼や軟膏塗布などの処置が中心で、命に関わる場面がほとんどありません。

視能訓練士が在籍している施設では、主に視能訓練士が検査を担当するため看護師が関わる場面はより少なくなります

また、クリニックなら「夜勤なし」「土日休み」など、生活リズムも安定しやすいのがメリットです。

耳鼻咽喉科(外来)

耳鼻咽喉科での看護業務は、吸引やネブライザー処置アレルギー検査補聴器指導が中心です。

めまいを起こす患者さんがいるため転倒には注意が必要ですが、基本的に急変対応はほとんどなく、余裕を持って働きやすいでしょう。

ただし、耳鼻咽喉科の病棟では「嚥下障害の対応」や「頻繁な吸引」が必要になるため、のんびり働きたい方にはおすすめしません。

皮膚科

皮膚科での看護師の仕事は、湿疹・アトピーなどの皮膚炎や巻き爪への処置が中心です。

ガーゼ交換や軟膏塗布など、シンプルな処置が多いため、経験の浅い看護師でも安心して働けるのが特徴

また、皮膚科の中でも「美容皮膚科」を選んだ場合は、レーザー治療の介助が主な業務になります。

医療行為がほとんど発生しないメリットはありますが、営業ノルマの設定があると「のんびり働けなくなる」可能性があるので注意しましょう。

整形外科

整形外科での業務は、骨折・関節疾患の患者に対する、創傷処置・リハビリ介助がメインです。

外来やクリニックでは、リハビリのメインは理学療法士(PT)や作業療法士(OT)が担当するため、看護師が関わる範囲は病棟よりも狭くなります。

運動器疾患が中心のため急変リスクは低いものの、回復期に入った患者さんが「治ってきた頃に転倒する」ケースがよくあるため、注意が必要です。

精神科・心療内科

精神科・心療内科での看護業務は、内服管理や生活指導、対話を通した心理的ケアが中心。

外来、慢性期精神科病棟は落ち着いた患者さんが多く、介助を必要とする場面も少ないため、ゆとりを持って働けます。

ただし、措置入院を受け入れるような急性期病院には、興奮状態から暴力などの衝動的行為に至るケースもあるため注意が必要です。

精神的な負担が大きくなりやすいため、「のんびり働きたい方」は、病棟の特徴や患者層を事前によく確認しておきましょう。

透析科・透析室

透析室看護師の役割は、透析患者のバイタルチェックや穿刺、生活指導、シャント管理がメインです。

ルーチンワークが中心で、1日の流れがある程度決まっているため、慣れれば安定して働きやすいのが特徴。

また、患者ごとに透析スケジュールが決まっているため、予定が大きく乱れることが少なく、残業が発生しにくいのもメリットです。

ただし、夜間透析を行っているクリニックでは夜勤があるため、「夜勤なし」で働きたい方は事前に勤務形態をしっかり確認しておきましょう。

回復期リハビリ病棟

回復期リハビリ病棟には、脳梗塞や骨折後の患者さんが多く入院しており、看護師の業務はリハビリの補助や日常生活の援助が中心です。

時間に追われるような投薬や検査の対応は比較的少なく、患者さん1人ひとりとじっくり関われるのが特徴

回復期なので急変は多くありませんが、機能回復に伴って食事量や運動量が増えるため、誤嚥や転倒には十分な注意が必要です。

緩和ケア病棟

緩和ケア病棟は、がん末期などの患者が最期の時間を過ごす病棟です。

看護師は、身体的な痛みだけでなく、不安や孤独といった心の苦痛にも寄り添いながら、投薬・対話・タッチングを通じたケアを行います。

患者さんとゆっくり向き合える時間が多く、「最期の願い」を叶えられた時には大きなやりがいを感じられるでしょう。

ただし、他の職場より家族対応が多くなるため対応力やコミュニケーション力が求められます

のんびり働きたい看護師におすすめの「病院以外の職場」

看護師の中には「夜勤なしが良い」「土日は休みたい」と考える方もいるでしょう。

そんな方には「病院以外の職場」がピッタリです。

ここでは、のんびり働きたい看護師におすすめの「病院以外の職場」を紹介します。

予約制のクリニック

完全予約制のクリニックでは、1日に診察する患者数があらかじめ決まっているため、飛び込みの来院がなく、バタバタしにくいのが特徴です。

開院時間や閉院時間1人あたりの診察時間がしっかり設定されているため、残業が発生しにくいのも嬉しいポイント。

また、「土日祝日休み」「夜勤なし」など、クリニックならではの働きやすさも魅力です。

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションでは、利用者さんごとに訪問する日時をあらかじめ決めているため、事前にじっくり情報を取れるのが特徴。

病棟看護師にありがちな、「担当患者の情報を前残業して収集する」といった時間を大きく削減できるのが魅力です。

土日や祝日が休みの職場も多く働き方の自由度は高めですが、オンコール担当を任されることがある点には注意しましょう。

有料老人ホーム・介護施設

有料老人ホームや介護施設は、病院に比べて重症患者の割合が低く、急変対応の件数が少ないです。

そのため、「命に関わる精神的な負担」が比較的小さい職場といえます。

また、移乗やオムツ交換入浴介助などの介護業務は介護士がメインで対応するため、身体的負担が少ないのもメリットです。

ただし、施設の規模や人員配置によっては、看護師も介護業務を任されるケースがあるため、事前によく確認しておきましょう。

産業看護師

産業看護師は、企業の健康管理室や保健室などで勤務し、社員の健康をサポートする仕事です。

業務内容は、定期的なストレスチェックや健康診断の補助といった健康管理が中心で、医療行為を行う機会はほとんどありません。

勤務先によりますが、基本的にカレンダーに合わせて働くため、土日や祝日が休みになるのも魅力です。

献血センター

献血センターで働く看護師は、事前問診・バイタルチェック・採血など、採血に関わる業務を担当します。

基本的に立ち仕事ではあるものの、病棟のように広い範囲を歩き回ったり、介護業務が発生したりすることがないため、身体的な負担は少ないのが特徴。

まれに迷走神経反射を起こす方がいる程度で急変対応が求められる場面もほとんどないため、精神的負担が小さいのもメリットです。

健診センター

健診センターでは、問診・採血・検査の補助といった健診関連の業務が中心で、ルーチンワークがほとんどです。

身体介助や急変対応がほとんどなく、落ち着いて働ける職場として人気があります。

企業や学校の定期健診を担当するため、健診のスケジュールは平日の日中に集中します。

土日祝日はもちろん、お盆や年末年始に「まとまった休みを取れる職場が多い」のも魅力です。

看護師がのんびり働ける職場・診療科を選ぶメリット

忙しさやプレッシャーの多い病棟勤務に疲れて、「のんびり働きたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。

実際、働く環境を変えるだけでも心身の負担がグッと軽くなることもあります

ここでは、そんな「のんびり働ける職場や診療科」で働くメリットをご紹介します。

家庭や育児と両立しやすい

「土日祝日休み」や「日勤のみ」の職場なら、家庭や育児の時間をしっかり確保できます。

さらに「残業なし」など、勤務時間が安定していれば、保育園の送迎や夕食の支度も無理なくこなせるでしょう。

子育てしながら働いている看護師にとって、育児の時間を安定して取れるのは大きなメリットです。

身体的・精神的な負担が減る

看護師の仕事はシフト勤務が基本で、夜勤や残業が多いため、「体力的にきつい」と感じる人も多いです。

実際、生活リズムの乱れから体調を崩しやむを得ず退職してしまう看護師もいるほどです。

一方、夜勤や残業が少ない職場を選ぶと、安定したリズムで生活を送ることができ、健康を保ちやすくなります。

また、急変対応や臨死期のケアが少ない職場では、精神的な負担が軽くなり、心に余裕を持って働けるのもメリットです。

ペーパー看護師でも働きやすい

のんびり働ける職場の多くは、専門性の高い処置・高度な医療知識を求められる場面が少ないのが特徴です。

そのため、「看護師免許はあるが臨床経験はない」「長いブランクがある」などの、いわゆるペーパー看護師でも安心して働き始められるでしょう。

看護師がのんびり働ける職場・診療科を選ぶデメリット

「のんびり働ける」職場はメリットが多い反面、デメリットも存在します。

中には看護師としてのキャリア形成に関わるものもあるため安易な転職はおすすめできません

ここでは、看護師が「のんびり働ける職場や診療科」に転職するデメリットをご紹介します。

収入が減る場合がある

残業・夜勤・オンコールのない職場に転職すると、当然その手当は支給されなくなります。

基本給+最低限の福利厚生だけの支給になるため、毎月の収入が下がるケースもあるでしょう。

また、小規模なクリニックなどではボーナスが出ないこともあり、年収ベースで見ると数十万円単位で下がる可能性も。

収入面を重視する方にとっては、非常に大きなデメリットなので、求人情報に記載されている福利厚生やボーナス実績を確認しておきましょう。

やりがいを感じられずモチベーションが低下しやすい

落ち着いた職場に転職すると、急性期や急変対応など、高度な医療に関わる機会が少なくなり、「やりがいを感じにくい」と感じる人もいます。

また、小規模な施設では異動がないため、同じ業務を繰り返すことが多くなりがち。

特にルーチンワーク中心の職場では、日々の仕事が「流れ作業」のように感じられモチベーションが低下する場合もあるでしょう。

キャリアの幅が狭くなりがち

のんびり働ける職場は、急性期のような医療経験を積みにくいため、「経験が浅い可能性がある」「病棟からしばらく離れていた」と評価される場合があります。

その結果、いざ転職しようと思っても選べる転職先が限られてしまうケースも

特に新卒看護師が最初から「のんびり働ける職場」を選ぶと、将来のキャリアに影響が出やすいため、転職の判断は慎重にしましょう。

「のんびり働ける職場」への転職を成功させるためのポイント

転職には「ミスマッチ」や「キャリアへの影響」など不安がつきものです。

ここでは、「のんびり働ける職場への転職」を成功させるためのポイントをご紹介します。

希望する条件を明確にしておく

ひとくちに「のんびり働ける」といっても、人によって重視するものは違います

夜勤や残業がない働き方を重視したいのか、ルーチンワーク中心の落ち着いた業務を求めているのかなど、人によりさまざまです。

まずは自分が何を優先したいのか希望する条件を明確にしておくと「転職後のミスマッチ」を防げるでしょう。

給与・福利厚生と生活のバランスを考える

夜勤や残業のない職場は体力的に楽ですが、その分手当が減り、収入が下がるケースもあります。

今の生活費でやっていけるか、ボーナスや各種手当はどうなっているかなど、給与・福利厚生と生活のバランスを事前に確認しておきましょう。

実際の雰囲気・仕事内容をチェックする

転職後の「思っていたのと違う」を防ぐためには、事前の情報収集が最重要です。

面接時には、職員の雰囲気や業務の忙しさ平均の残業時間などを逆質問しておきましょう。

また、可能であれば職場見学をして、「現場の空気感を自分の目で確かめる」ことをおすすめします。

長期的なキャリアも考えて転職する

転職を考えるときは、目先の働きやすさだけでなく、将来のキャリアも見据えておくことが大切。

育児などで一時的に「のんびり働きたい」だけで、将来的に病棟に戻るつもりであればスキルが落ちすぎない職場を選びましょう

また、将来的に管理職や、認定看護師や専門看護師などの上級資格を目指すつもりなら、専門性の高いクリニックも選択肢になります。

「看護師だから忙しくて当たり前」なんてことはない!のんびり働ける職場もあるんです

看護師は「忙しくて大変」というイメージが強いですが、この記事でご紹介したように、のんびり働ける職場も存在します。

家庭との両立や心身のバランスを大切にしたい人にとって魅力の大きい働き方といえるでしょう。

ただし、収入やキャリアに影響が出るケースもあるため、メリット・デメリットの両面を理解したうえで判断することが大切です。

「看護師だから忙しくて当たり前」と思って我慢する必要はありません。

この記事を参考に、心身に余裕を持って働ける職場を探してみてください。

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